川内原発、再稼働に鹿児島県知事が同意 最後の関門は裁判所の判断か

鹿児島県議会と伊藤祐一郎知事が川内原発の再稼働に同意した。最後の関門は鹿児島地裁の判断になるとの見方もある。
時事通信社

鹿児島県議会と同県の伊藤祐一郎知事は11月7日、九州電力・川内(せんだい)原発の再稼働に同意した。原発の新規制基準の下、立地県の知事が同意を表明したのは全国で初めて。朝日新聞デジタルなどが報じた。

会見で伊藤知事は「諸般の状況を総合的に勘案し、川内原発の再稼働についてやむを得ないと判断する」と述べた。これに先立ち鹿児島県議会(定数51)も、同日開かれた臨時会の本会議で、再稼働推進を求める陳情を賛成多数で可決、採択した。

川内原発の再稼働、鹿児島県知事が同意の意向表明:朝日新聞デジタルより 2014/11/07 14:38)

再稼働に必要な地元同意の範囲を定めた規定はなく、国はそれぞれの地域に判断を委ねている。川内原発について伊藤知事は、地元同意の判断は原発が立地する薩摩川内市議会と市長、そして県議会と知事の4者に限るとしており、10月28日には市と市長が「再稼働に同意」とする結論を出していた。

今回、県が結論を出したことで、地元の同意手続きは完了したことになるが、今後も原子力規制委員会の審査などが残っており、再稼働は年明け以降の見通しだ。

ただし、周辺住民らが再稼働差し止めの仮処分を申請しているため、鹿児島地裁の判断が事実上、最後の関門となるとの見方もある。

住民らは、川内原発で想定する最大の揺れ(基準地震動)が過小評価されており、実効性ある避難計画が策定されていないなどと主張し、再稼働に反対している。

関係者によると年内か年明けには地裁の判断が出る見通し。裁判所の判断によっては、規制委の審査が終了した時点でも再稼働できない可能性が残っている。

UPDATE 1-鹿児島県が川内原発再稼働に同意、最後の関門は地裁判断に - Reutersより 2014/11/7 15:39)

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