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チョコレートが絶滅の危機? 2020年にはカカオが100万トン不足

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2020年までに、私たちが愛するお菓子が「絶滅の危機」にさらされるかもしれない。世界のチョコレートが不足し始めているのだ。

「スニッカーズ」や「M&M」などのチョコレートブランドでも有名なアメリカの大手食品会社「マース」社と、チョコレートメーカーとしては世界最大の多国籍企業であるバリー・カレボー (Barry Callebaut)社によれば、世界のカカオは2013年も再び、生産量より消費量のほうが上回った。

この2社の報告書(英文PDF)によると、2020年1月1日には、「世界が求めるカカオの量」のほうが、「世界が生産できるカカオの量」よりも100万トン多くなる見込みだという。

その差はその後もさらに広がり、2030年には、不足量がその2倍の200万トンになると予測されている。

「ブルームバーグ」の報道によると、チョコレート不足の原因は、地球温暖化に伴う干ばつや、カカオの木が罹る病気の拡大、そして、とうもろこしなど生産性の高い作物へと農地が転換されることが関係している。また、中国やインドでの需要も拡大している(2010年の中国のココア消費量は4万トンだったが、2014年には7万トンに拡大したという)。

マース社は先述の研究報告書の中で、「世界のカカオ市場は、各地のカカオ農場に対する経済的ならびに環境的なプレッシャーの高まりによって、2020年には100万トンの不足に陥るだろう」と述べている。

「わが社が長期的にビジネスを継続していくには、高品質カカオの安定供給が欠かせない。カカオの未来を守るには、収穫量の増加、ひいては、業界の要である小規模カカオ農家の収入増加をまずは目指さなければならない。カカオ生産農家を第一に考えるのは、わが社の基本理念だ」

現在スーパーマーケットで売られているようなチョコレートは、今後10年で価格が高騰する可能性が高い。前述のブルームバーグ記事によれば、1993年から2007年にかけて、1トン当たりのカカオ平均価格は1465ドルだった。それに続く6年間で、価格は87%上昇し、平均2736ドルとなっている。

業界紙「Kennedy’s Confection」の編集者アンガス・ケネディ氏は「ミラー」紙で、一般的に販売されるチョコレートは近い将来、たとえばキャドバリーの「デイリーミルク」のような私たちが慣れ親しみ、好んで口にするチョコレートとは違うものになるだろう、と述べている

「近い将来、チョコレートは、ずっと甘くなるでしょう。砂糖が最も安い原料になるうえに、ココアパウダーがあまり入っていないことをごまかせるからです」と、ケネディ氏は語る。

「高品質のチョコレートは、カカオバターが多く含まれているのでパキッと割れます。けれども今後は、植物油がより多く使われるようになるので、割れにくくなり、柔らかくグニャッとした食感になるでしょう」

以下の動画は、世界最大のカカオ生産・輸出国であるアフリカ西岸のコートジボワールに住むココア農家たちが、チョコレートを生まれて初めて食べるところを紹介している。「自分が育てているカカオが、何に使われているか知らない」と述べていた農民たちはチョコレートを食べて喜び、銀紙を「子供に見せる」と言ってしまっている。ハフポストUS版の記事によるとによると、同国でチョコレート1個の値段は2ユーロ(290円)、ココア栽培の労働に対して農民たちが得るお金は1日に7ユーロ(約1000円)だという。

なお、カカオは、大きくなるまではほかの木の陰で生育させる必要があるため、単一の作物を広大な面積で一挙に栽培する大規模プランテーションには向かない。そのため、自給的な小規模農家が栽培するケースが多い。動画でもココア畑の様子が出てくる。

この記事はハフポストUK版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]

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