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マクドナルド、異物混入でケガも「公表する必要ない」と判断した理由とは

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商品への異物混入について、記者会見で頭を下げる日本マクドナルドホールディングス(HD)の青木岳彦取締役(右)ら=7日午後、東京都新宿区  | 時事通信社
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チキンナゲットにビニール片が混入していたなどの異物混入に関する相次ぐ報道を受け、日本マクドナルドは1月7日、東京都内のホテルで記者会見を開いた。マクドナルドは「お客様に多大なご心配と、ご迷惑をかけたことを深くおわびします」と陳謝したが、一連の異物混入の事象についてホームページや店舗などで発表していないことについては、現段階では公表の必要はないとの認識を示した。

この日の会見には、サラ・カサノバ社長は海外出張のため出席せず、青木岳彦取締役(上席執行役員)と菱沼秀仁取締役(上席執行役員)が対応。報道で大きく取り上げられた4件について経緯説明を行った。

マクドナルドの異物混入 4つの事例


■顧客が異物混入でケガをしても「公表する必要はない」

マクドナルド側は、これら4件について、記者会見が始まるまでは公式サイト等では公表を行なわなかった。それぞれが報道で大きく取り扱われて問い合わせが増えたことから、マクドナルドは会見で説明するに至ったという。店舗での告知も行っていないものもあった。

マクドナルドは今回公表した4件について、調査結果を待つ必要があるものも含まれるとしながらも、通常であれば、現段階では事実の公表はしないとの認識を示している。「サンデー」と呼ばれるデザート商品に店で使っていた製造機器のプラスチック片が混入し、それを知らずに食べた子供が口の中を切るけがをした郡山市の事象についても、青木氏は、「けがをしたことは深く受け止め、非常に申し訳ないと思っている」と謝罪。しかし、管轄の保健所には全て報告し、指導の下で対応したとして、この事案を公表しなかった。店頭でも、原因究明の間は該当商品を販売中止にしたが、公表は行われていない。

公表を行わなかったことについて、青木氏は「個別の事象と捉え、広く公表する必要性はないと判断した。社内基準や所轄官庁の指導などに基づき、正しい判断をしたと思っている」と述べた。

この事例は購入者が保健所に事象を報告したことから、マクドナルドが問題を把握。原因の調査を行った結果、店舗職員のミスで、本来取り付けられているべきパーツが取り付けられていなかったことで機械が破損。その一部が、サンデーの中に混入したことが原因とみられる。

サンデーの製造機械は日本全国の約2600店舗に設置されており、2週間に1度、店舗従業員が分解して清掃を行ったあと、再度組み立てることがマニュアル化されている。今回の事故は、この作業を行った際に、店舗従業員がパーツの一部を取り付け忘れに気づかなかったことで起きた。マニュアルには、組み立てる際にパーツが余っていたら、取り付け忘れが無いか確認することが指示されていたが、今回は分解したパーツをわかりにくい場所に置いてしまい、余ったことに気が付かなかった。

日本テレビ「スッキリ!!」の記者によると、この店舗に7日に行ってみたところ、店内に置かれたメニューの該当の機器で製造する商品には「お取り扱いを終了しました」などのシールが張られていたという。なぜ販売ができないのかを聞いてみると、「メンテナンス中」と回答があった。

ケガがありながら公表しなかったことについて、菱沼氏は「拡張性が低かったため」と説明した。機械そのものが原因で発生するわけではなくオペレーション上のミスで起こったものであり、他の店舗では起こりにくいと考えたためだという。パーツの組立忘れは年間で見ると数件発生するが、件数の少なさから見た判断だとした。


■「公表する必要はない」と考える理由は

今回明るみに出た4件以外にも、実際には、購入者からは商品に異物が混入していたとの報告は、毎年「それなりの数ある」とマクドナルドは認めている。しかし、これら一つ一つの事象を公表したことは、近年については「ない」とした。その理由として青木氏は、「一つ一つの事象については、原因を具体的に突き止め、必要な形で保健所に報告をして指導を受けながら、お客様に説明することで問題の責任を果たしている所存だ。このことと、全体を全てお知らせした上で大きく対応させていただく品質問題とは、対応が別だと考えている」と述べた。

さらに青木氏は、公表を行う基準について、「社内に公表の規定があり、案件の重要性、リスクの度合い、広がりの範囲などを総合的に判断して対応している。お客様に広範な影響を与える、いわゆるリコールと言われる対象の場合には、すみやかに公表する」と話した。

この基準から、今回の青いビニール片が混入した青森県の店舗のチキンナゲットについても、「個別の事象」として、公表は行わなかった。しかし、ビニール混入は、同じ資材を使った商品のみで発生していることが考えられるため、該当の資材を使用した商品の販売は中止した。

原因の特定ができていない透明のビニール片が混入した東京都のチキンナゲットも、人の歯が混入した大阪府のフライドポテトも、公表は行われなかった。これらも個別の事象と判断された。

■「ヒトの歯」混入の原因は特定できず

マクドナルドでは異物混入を防ぐために、製造工場では色のついたビニールしか利用しないなど、万が一異物が混入してもすぐ気がつくような対応を行っている。青森県の店舗で販売したチキンナゲット見つかったビニール片は青かったため、すぐに製造過程での混入が疑われ、具材を回収する対応ができた。

一方で、原因が特定できないものがある。東京都江東区の店舗で販売されたチキンナゲットに入っていたのは透明のビニールだ。透明のビニールは製造過程では使われておらず、それ以外の箇所での混入が疑われるが、店舗の状況確認などを行ったが、混入の原因はわからなかった。

同様に、大阪府の店舗でフライドポテトにヒトの歯が混入されたことについても、製造過程では作業員がマスクを着用することから可能性が低い。また、歯が揚げられた形跡がないことや、店舗監視では判明できなかったこともあり、混入の原因は特定できなかった。

これ以外にも、混入の原因が特定できない事象は発生しているという。

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