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【パリ銃撃】メディアは風刺漫画をどう掲載したか 各社で分かれた判断

2015年01月09日 16時32分 JST | 更新 2015年01月09日 16時32分 JST

フランスの「シャルリー・エブド」紙の本社で、1月7日(現地時間)に12人の死者を出す銃撃事件が起きたことを受け、多くの報道機関で預言者ムハンマドを描いた風刺画の掲載を控える動きが出ている。

たとえばアメリカの「ニューヨーク・デイリー・ニューズ」紙のウェブサイトは、この銃撃事件を扱った記事で、「シャルリー・エブド」紙の一面の画像にぼかしを入れるという選択をした。

掲載されたのは、7日の事件で死亡した「シャルリー・エブド」紙の編集長ステファン・"カーボ"・シャルボニエ氏を2011年に撮影したゲッティ イメージズの写真だが、「ニューヨーク・デイリー・ニューズ」紙の記事では、亡くなった編集長が掲げる紙面の漫画にぼかしがかけられている。「デイリー・ニューズ」紙は、いまのところコメントの求めに応じていない。

イギリスの「テレグラフ」紙も同様の対応を選んだ。政治ニュースサイト「ポリティコ」の報道によると、「テレグラフ」紙はライブブログに掲載した「シャルリー・エブド」紙の表紙にぼかしを入れ、最終的には画像そのものをブログから削除したという。

また、「テレグラフ」紙の記事に掲載された、シャルボニエ編集長が「シャルリー・エブド」紙を手にポーズをとっている写真は、漫画が見えないように大幅にトリミングされている

CNNも、イスラム教徒に不快感を与える可能性がある「シャルリー・エブド」紙の風刺漫画を表示しないことを決めた。ポリティコの別の記事によれば、CNNの編集担当シニアディレクター、リチャード・グリフィス氏は、7日午後にスタッフに向けた連絡で、記者たちに「(画像に代えて)そうした風刺漫画を言葉で詳しく説明する」ことを奨励した。

グリフィス氏はこの決定について「これは、『シャルリー・エブド』が襲撃された問題の本質、そして「表現の自由」と「宗教の尊重」の間に存在する葛藤を理解するための鍵となる」と説明している。

AP通信が配信したシャルボニエ氏の写真にも、「シャルリー・エブド」紙の表紙は入っていない。ハフポストUS版の問い合わせに対し、AP通信のスポークスマンは、同社の「挑発を意図した画像は配信しない、という以前からの方針」に沿った対応だと答えている。

そうした動きとは対照的に、風刺漫画の画像をそのままの形で掲載している報道機関もある。たとえばニュースサイトの「デイリー・ビースト」は、「衝撃的なエブドの表紙16選」を集めたギャラリーを作成した。ハフポストUS版も同様の記事を掲載した。

「シャルリー・エブド」紙と同様の刺激的な風刺で知られるドイツの「タイタニック」誌のティム・ウォルフ編集長は、同国の放送機関「ドイチェ・ヴェレ」のインタビューで、同誌はあくまで風刺を続けるつもりであり、それは「ひとつの人権」だと述べている

ウォルフ氏は、7日の銃撃事件について「この襲撃がイスラム教徒によるものであれば、風刺は一層大きな意味を持つことになる。このような事件が起きた後では、さらに多くの風刺が掲載されるべきであり、われわれの雑誌もそうするだろう」と語っている。

この記事は、マイケル・カルドロン氏の協力を得て執筆された。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:水書健司/ガリレオ]

フランスの風刺雑誌の会社で銃乱射

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