今村岳司・西宮市長「偏向報道のマスコミは取材拒否」

兵庫県西宮市の今村岳司市長は1月23日の定例記者会見で、西宮市に対する「偏向報道」をしたマスコミに抗議しても改善されない場合には、その後の取材を一切拒否するとの方針を明らかにした。
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兵庫県西宮市の今村岳司市長は1月23日の定例記者会見で、西宮市に対する「偏向報道」をしたマスコミに抗議しても改善されない場合には、その後の取材を一切拒否するとの方針を明らかにした。

47NEWSによると、15日にテレビ大阪が放送した内容を西宮市が「偏向」とみなしたことがきっかけだった。

西宮市が阪神大震災で自宅を失った被災者に提供している「借り上げ復興住宅」の返還期限が迫っていることを取り上げる番組だが、市役所が住み替え用の住宅あっせんや引っ越し費用の支給などをすることに触れなかったため「市役所が一方的に入居者を追い出しているような放送」と判断した。西宮市は制作したテレビ東京に抗議し23日、謝罪を受けた。

今村市長は「偏向報道で市の政策推進に支障を来すことは断じてあってはならない」と述べたという。

また毎日新聞によると、西宮市は今後こうした「偏向報道」を防ぐ対策として、テレビの市政取材は今後、すべて広報課が立ち会い、内容をビデオ録画するという。

神戸新聞ではメディア倫理の専門家である大石泰彦・青山学院大教授のコメントを以下のように報じている。

報道が公平・公正かどうかはあくまで読者や市民が決めるもの。公的機関自らが判断するのは民主主義に反し、思想統制にもつながる恐れがある。市役所が持つ情報は本来、市民のもので、報道が間違っているなら、事実を示して抗議すれば十分に足りるはず。公的機関には批判的な意見と向き合う義務があり、「偏向」という主観的な言葉を安易に使ってはならない。

神戸新聞NEXT|社会|西宮市長「偏向報道」なら取材拒否 市が判断、メディア名も公表 2014/01/23 21:47)

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