インドで自分より2倍大きい相手を倒す護身術が開発される(画像)

インドでの女性に対する暴力犯罪への対策として、首都デリーの警察は、さまざまな護身武術のテクニックを組み合わせ、簡単に習得できる新しい護身術を作り出した。女性が自分より2倍大きい相手に素手で対抗できるようになるという。
DELHI POLICE

女性に対する暴力犯罪が都市部で急増しているインド。この問題への対策として、首都デリーの警察は、さまざまな護身武術のテクニックを組み合わせ、簡単に習得できる新しい護身術を作り出した。この護身術は、武器を持っていない女性が自分の体格より2倍大きい相手に素手で対抗するための助けになるという。

ハフポスト・インド版の取材に対して、デリー市北部地区の副警視総監マドゥール・ヴェルマ氏は、この護身術は「Prahar」という名前で、女性が体格の大きい相手に対して素手で防御できるように、研究と実践を重ねて開発したと話してくれた。

この護身術は、合気道、柔術、テコンドー、空手のほか、タイのムエタイや、イスラエルのクラヴ・マガといった各種格闘技の良いところを組み合わせたもので、すばやい動作を基本としているという。

開発にあたっては、護身術をするとき関節の動きと、護身術の物理学的な原理を研究し、各種格闘技を元にして96種類のテクニックを開発、改良。その後、さまざまな試みをしていくなかで、体重40kgの女性が106kgの男性を倒すことができる36種類のテクニックが選び出され、体系化された。

Praharのテクニックを使えば、「弱い人」でも、攻撃してくる相手の弱点、具体的には、襟首・下顎・鎖骨・頸静脈・手根骨・手首関節・足の後ろの突起・みぞおちといった部分を狙って、相手を振りほどけるようになる。

Praharは、関節技と生体力学を利用していて、防御と攻撃のどちらにも使える。また、正しい構え方といったものはない。

習得が簡単なことから、Praharへの関心は非常に高い、とヴェルマ氏は言う。そして、「Praharをする目的は、女性たちに技術を習得してもらうことだけでなく、自信をつけてもらうことでもあります」

現在、デリーでは空手の黒帯保持者を含めた14名の警官が、20の学校で5500名の学生を対象に初級・中級・上級の訓練を行っている。

この記事はハフポスト・インド版に掲載されたものを翻訳しました。

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[日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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