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ダーイシュ(イスラム国)の人質となったイギリス人ジャーナリスト、最新動画で「シリーズ最後」と発言する

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ダーイシュ(イスラム国)から新たに公表されたプロパガンダ映像に、イギリス人の報道カメラマン、ジョン・キャントリー氏が登場した。キャントリー氏は、この映像の中で「これがシリーズ最後の映像」と発言している。

ドキュメンタリー形式のこの動画には、「From Inside Halab」(ハラブの内側から)というタイトルが付けられている。ハラブとは、シリアのアレッポという都市の古代名だ。映像の中で、キャントリー氏は、フランス人聖戦活動家にインタビューしている。このフランス人は、1月上旬に発生したダーイシュの武装集団によるパリ襲撃を称えていた。

この動画が1月初旬に制作されたことは、ほぼ間違いない。というのも、キャントリー氏は、デーヴィッド・キャメロン首相のクリスマススピーチについて言及しているし、フランス人聖戦活動家は、パリの風刺週刊紙を発行している「シャルリー・エブド」本社が「数日前」に攻撃されたらしいと述べているからだ。

ネット上では、カメラに向かって話すキャントリー氏の声が微かに震えていることが大きな話題となった。他の映像に比べ、キャントリー氏は明らかにかなり動揺していたのだ。

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人質になる前のイギリス人フリーランス報道写真家、ジョン・キャントリー氏

キャントリー氏は、2年以上前にダーイシュ軍に拘束され、以後、「Lend Me Your Ears」(耳を貸しなさい)シリーズなど、さまざまな動画に登場している。過去には、コバニ(アイン・アル・アラブ)としても知られる 「Inside Ayn al Islam」 (アイン・イスラムの中から) とイラク都市モスルからの「"Inside Mosul” (モスルの内側から)という、別の2本の 「Inside...」シリーズ動画にも登場している。

ジョン・キャントリー氏が登場する"Inside Mosul”の動画

キャントリー氏は、アレッポ(ハラブ)が「このシリーズ最後」と述べている。深読みはしたくないが、彼の無事を祈りたい。

今回の動画では、キャントリー氏がいつもに増して緊張していた様子であったのに加え、@ShirazMaher氏が指摘したように、彼は「これが『この』シリーズの最後」と言っている。

最新の動画で、キャントリー氏は、これが「このシリーズ最後」と言う。#ISは、人々を身の毛もよだつ緊張状態に陥れる術に恐ろしく長けている。

ジョン・キャントリー氏が、この動画 (いつものように現実離れして良く出来ている)が「このシリーズの最後」と言うのが心配だ。

最新の動画で、キャントリー氏はアレッポの様々な場所を歩き回っている。例えば、爆破された建物の中で、ここはシリア軍とアメリカ空軍の爆撃で「粉々に破壊」されたと説明するシーンだ。

その後、キャントリー氏はイスラム男子教育についてレポートする。「西欧からよく持ち上がる批判として、イスラム国家では教育に問題があるというものがあります。宗教研究や教育課程の修正というのは、イスラム国の進歩的学校教育のイメージに上手く当てはまらないのです。ですが、ここハラブの若い男性は、コーラン暗唱や言語を学び、運が良ければ、この土地の次世代のイスラム聖戦士団となるのです」

上空を飛行する飛行機を映し出した後、映像は空爆直後と思われるシーンに切り替わり、「イスラム国の消防隊」が駆け付けたと説明する。その後、40代のキャントリー氏がシャリア法の裁判所に座わり、その仕組みを説明する様子が映し出される。

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ダーイシュが発表した動画に映るジョン・キャントリー氏

「状況や時代に合わせて変化していく民主主義国とは異なり、シャーリア(イスラムの法)は驚くほどシンプルです」とキャントリー氏は言う。「例えば、強盗罪について、妥当な数の目撃者がいるなどその罪が間違いないとなれば、罪人は手を切り落とされます。厳しいようですが、これなら二度と同じ罪を犯すことは出来ませんよね。これが、他者に対する戒めにもなるわけです」

また、キャントリー氏は、2015年1月に風刺週刊紙「シャルリー・エブド」とパリのユダヤ系スーパーマーケットで発生した襲撃事件について、フランス人ダーイシュ活動家にインタビューしている。フランス人は、フランス語でこう応えている。「もちろん、その襲撃を聞いてうれしかったさ」

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この記事はハフポストUK版に掲載されたものを翻訳しました。

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