骸骨で愛し合ったら性別・年齢・人種は関係ない 「みんな同じ人間だ」

アメリカの広告代理店「アド・カウンシル」や「R/GA」は、大きなX線スクリーンを屋外に設置した。場所はカリフォルニア州サンタモニカで、バレンタインデーに合わせて作られた。

骸骨の画像は、人間の肉体よりもより刺激的だ。しかし生きている人間の骸骨を見るのは簡単ではない。

Love Has No Labels」(愛にレッテルはいらない)と題したこの企画では、多様性の象徴として骸骨が使われた。「違ったアイデンティティを持っていても、私たちはみんな同じ人間だ」という事実に改めて気づかせてくれる。この企画は1年間通して行われ、私たちが無意識のうちに抱いているバイアスや偏見といったものを喚起することを主眼としている。

「Love Has No Labels」はその目的を次のように述べている。「何よりもまず、我々はみな人間だ。今こそ多様性を受け入れる時だ。愛の名の下にレッテルを取り払おう」

このメッセージをアピールするために、アメリカの広告代理店「アド・カウンシル」や「R/GA」は、大きなX線スクリーンを屋外に設置した。場所はカリフォルニア州サンタモニカで、バレンタインデーに合わせて作られた。ディスプレイの中では2体の「骸骨」がキスをしたり、ダンスをしたり、手を取り合ってハグをしたりといった様子が映し出された。一見、何を意味しているのかわからないが、スクリーンの中から2人が姿をあらわすと、観客はその意味を理解できる。

スクリーンの中でキスをしていた2人の骸骨は、実は2人の女性だった。彼女たちはスクリーンの中から現れると、驚いた様子の観客に向かって手を振り、またキスをした。ダンスをしていた2体の骸骨は、異なる人種の同性カップルだった。最後には性別・年齢・障碍・宗教など、さまざまなアイデンティティを持った人が現れ、観客は歓声で彼らを祝福した。観客の中には笑っている人もいれば、涙を流す人もいた。

「アド・カウンシル」CEOのリサ・シャーマン氏はメディア関連の情報サイト「アドウィーク」に対し、次のように述べた。「全てのアメリカ人に、無意識の偏見についてもう一度考えてもらうことが重要だと考えました。それが、この企画を行った理由です。私たちには今まで歩んできた進歩と同じ分だけ、まだこれからやるべきこともあります」

この企画は多様性を称賛するため、8つのNPOとの共同で行われた。例えば平等権の訴訟を専門とする「南部貧困法律センター」などがその中に名を連ねている。また、ヘイトクライムや反ユダヤ主義に反対する「名誉毀損防止同盟」や、国内最大のLGBT人権団体の「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」なども参加した。

非営利団体に関する情報はこちらから確認できる。

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この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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