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日本政府が「ハッカー」登用へ なぜ採用が可能になったのか?

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WHITE HACKER
Hacker typing on a laptop with binary code in background | aetb via Getty Images
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政府は2015年度から、インターネットやコンピューター技術に精通した専門家、いわゆる「ハッカー」を登用する。初年度は民間から数人を公募で採用し、段階的に10人以上に増やす方針だという。

募集するのは、コンピュータやネットワークに関する高度な知識や技術を善良な目的に活かす「正義のハッカー(ホワイトハッカー)」。採用された技術者は、国家公務員として「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)」に勤務する。3月8日、時事ドットコムなどが報じた。

正義のハッカーの身分は国家公務員で、任期は最長5年。第1弾の募集は1月に行われ、選考作業に入っている。(中略)センターの担当者は「単にプログラムに詳しいだけではなく、社会情勢を理解し、戦略的思考のできる人に来てほしい」と話している。 
 
時事ドットコム:「正義のハッカー」登用へ=サイバー攻撃対策強化-政府より 2015/03/08 14:04)

NISCは菅義偉官房長官がトップを務める「サイバーセキュリティ戦略本部」の策定したサイバーセキュリティ戦略に基づき、実務などを担当する。前身は、2005年4月に設置された「内閣官房情報セキュリティセンター」(旧NISC)だが、2015年1月に施行された「サイバーセキュリティ基本法」と内閣官房組織令によって、法的権限が明確された組織として格上げされた。

旧NISCでは法的な位置付けが無かったため、独自の予算を持つことができなかった。定員もなく、人材は各省庁からのかき集め。オフィスも間借りという状態だった。

さらに、各省庁がバラバラに自分の管轄のセキュリティ対策を行っており、省庁間の連携も乏しかったとされる。

それが法制化されることによって、NISCは民間から専門家を登用できるようになった。また、各省がセキュリティポリシーを定める際に最低限守るべき統一基準をつくれたり、重大な事件が発生した場合にこれまで各省任せだった原因究明を、NISCのメンバーも参加して行うことができるようになったりする。各省庁に対しハッキングテストを行うことも可能となる。

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内閣サイバーセキュリティセンターの看板=2015年01月09日、東京・永田町の内閣府別館

日本の政府機関へのサイバー攻撃は、2012年度の108万件から、2013年度は508万件に増えた。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることもあり、日本政府ではセキュリティー対策が最優先の課題となっている。

なお、2012年のロンドンオリンピック・パラリンピックでは、2週間の開催期間中に公式サイトが2億1200万回のサイバー攻撃を受けたとされている。

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