朴槿恵大統領の批判ビラをまいたら逮捕? 韓国警察「逮捕マニュアル」作成か

韓国各地で、朴槿恵大統領と韓国政府を批判するビラが配布され、警察が「逮捕マニュアル」を警察署に配布したと韓国メディアが報じた。

韓国各地で、朴槿恵大統領と韓国政府を批判するビラが配布され、警察が「逮捕マニュアル」を警察署に配布したと韓国メディアが報じた。

韓国紙「ヘラルド経済」は3月13日、「ビラまきなどの行為をした者を発見した時の対応要領」と題した文書の写真を公開した。同紙が独自に入手した警察の内部文書だとしている。

それによれば、

  • 建物の屋上でビラを無断配布したり、スプレーなどで建物に落書きしたりしたときは、建造物侵入と器物損壊容疑で逮捕可能
  • 路上でビラを撒いたり市民に配布したりした場合、名誉毀損の適用可否を判断できるため、任意同行を求める
  • 任意同行に応じず、身分も明かさない場合、軽犯罪法の「広告物の無断配布」容疑で逮捕可能

と書かれている。「人定の確認と任意同行を活用し、やむを得ない場合のみ逮捕する」との但し書きもある。

レイバーネットは、3月12日に韓国中部の都市・大邱で、警察が大統領批判のビラをまいた人物の自宅や関係先を家宅捜索した事例を紹介している

韓国では最近、2002年に朴氏が北朝鮮を訪問して金正日総書記(故人)と会談した時の発言や、朴大統領を戯画化した絵を掲載したビラが各地でまかれている。2013年の朴大統領の就任以来、北朝鮮に融和的な姿勢を見せる個人や団体を「従北」と批判する社会的な風潮が強まっており、ビラは政党解散命令や国家保安法の厳格な適用で、こうした個人や団体に圧力を強める朴大統領や韓国政府の姿勢を批判している。

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