「大和屋鹿男」とは何者なのか 奈良県の「せんとくん」から地位奪う?

奈良県が度職員採用PRに起用した、「大和屋鹿男」というキャラクターが話題だ。なぜこのキャラクターを使うことになったのか、担当者に聞いてみた。

奈良県が2015年度職員採用PRに起用した、頭は鹿・体は人間という姿のキャラクター、「大和屋鹿男」(やまとや・しかお)が話題だ。3月18日、日本テレビ系の「ZIP!」に登場し、「笑撃」「かっこいい」などのコメントがTwitterにあふれた

奈良県の採用パンフレットに登場した大和屋鹿男

奈良県はなぜ、このようなキャラクターを職員採用に用いることになったのか。県人事委員会の担当者はハフポスト日本版の電話取材に対し「インパクトが必要だったから」と話した。

「景気が良くなって人材が民間に流れ、公務員を希望する人が減少しました。また、学生の数そのものも減っており、県も職員の確保のためには、思わず“2度見”してしまうようなインパクトのある内容にする必要がありました」

産経WESTによると、2014年度の22〜29歳(採用時)対象の大卒程度I種試験の受験者数が大幅に減少。特に技術系職員の落ち込みが激しかったとされる。

担当者は「公務員といえば事務作業というイメージの人が多いと思いますが、土木や建築分野での業務もあります。そのため、技術分野の仕事に就こうとする学生にも、公務員という選択肢があることを知ってもらう必要がありました」と述べた。

そこで出たのが「大和屋鹿男」のアイデアだった。奈良県職員採用試験のPRを演出する「プロデューサー」という立場を設定し、ホームページや採用パンフレットなどに登場させることにした。担当者によると、キャラクターの年齢などの細かい設定はしていないが、セミナーの入りやパンフレットの減り具合などから見て「確実にリクルート対象者の関心を掴んでいると感じる」という。

なお、これまで奈良県は職員採用のポスターのデザインに、同県の人気キャラクター「せんとくん」や2013年に登場した「縁結び太郎」を起用していた。せんとくんは「大和屋鹿男」が登場した2014年12月、「ぼくのライバル?」とつぶやいている。

2014年5月に掲載された奈良県職員採用試験ポスター

2013年4月に掲載された奈良県職員採用試験ポスター

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