スターバックス、人種問題について顧客と会話するよう店員に求める

3月16日、スターバックスは「レース・トゥゲザー」と呼ばれる新たなキャンペーンを開始した。

スターバックス社の従業員の内部会議が3ヶ月前に行われ、アメリカの人種問題に関する熱い議論が起こった。それが契機となり、議論は同社のCEOハワード・シュルツ氏が公式に国内の顧客を巻き込むところまで広がった。

3月16日、スターバックス社は「レース・トゥゲザー」と呼ばれる新たなキャンペーンを開始した。国内で分極化する人種問題に取り組むことが狙いだ。キャンペーンでは、一連のステップを通して、人種に関する会話を顧客とするようバリスタ(店員)に働きかけている。

「『レース・トゥゲザー』は、共感的で包含的な社会をつくる方法について立ち止まって考える機会です。1度で1回だけの会話です」と、シュルツ氏は同社ウェブサイト上の声明で述べている。

スターバックス社は従業員内で人種に関する議論を始め、拡大させているが、それは、ミズーリ州ファーガソンとニューヨーク州スタテンアイランドで黒人男性が殺害されたのを受けて、シュルツ氏がシアトルの本社で内部会議を開いてからのことである。

2014年12月に急遽行われた会議には400人を超える従業員が参加した。そのオープン・フォーラム内で、率直に仲間内で人種について議論し、集合としての、会社規模でのミッションを通して、人種問題を解決する方法についての考えや解決策を共有した。

「これは変化を要求するものではありませんが、変化を包含し、その差に橋をかけて共感をもたらす意思を示すものです」と、スターバックス社広報のリンダ・ミルズ氏はeメールを通してハフポストUS版に語った。

「これらのイベントが終わったとき、私達はこれが対話の始まりであり、一企業として将来も続けていくべきものであると実感しました」。

同キャンペーンの一部として、バリスタ達は顧客と人種についての会話を行い、「レース・トゥゲザー」と手書きされた同社のコーヒーカップを配布するよう促された。

「もし顧客にこれが何か尋ねられたら、国内で人種問題に我々が取り組んでいるという議論を投げかけてください」と、シュルツ氏は今週同社が投稿した動画内で語っている。

同社はUSAトゥデイ紙とも連携し、3月20日に特別増刊を発行した。その中ではハッシュタグ#RaceTogetherを使用することで、顧客をオンラインでの討論に導く「会話スターター」という試みも含まれた。

同紙によると、読者はさらに、ある質問に対し答えを記入するよう求められる。その質問とは「私は過去1年以内に、異なる人種の人の家に行ったことが _ 回ある」というものだ。

シュルツ氏は過去に連邦政府閉鎖の終わりを求める誓願や、高齢者の雇用を増やす約束をするなど、過去にも政治的な議論に会社を巻き込んでおり、国内の討論会で意見を述べてきた。しかし、人種問題のような繊細なトピックに会社を巻き込んだのは初めてだ。

シュルツ氏は「スターバックス社の成功が続いているのは、我々が一企業として、全体としても個人としても、会社を個人とみなしてきたからです。その個人とは、あなたとは、同じ機会やチャンスを得られず、異なっているかもしれません。そしてその意味で、人々がその個人に対して無意識に持つ偏見のせいで無力感を感じているかもしれない個人なのです」と述べた。

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この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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