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世界最大の望遠鏡"TMT"の建設に「待った」 ハワイ先住民の血を引く俳優が反対する理由とは?

2015年04月13日 19時32分 JST | 更新 2015年04月13日 19時56分 JST

ハワイ諸島最大の島で、「ビッグ・アイランド」という別名を持つハワイ島。このハワイ島にある標高4205メートルの休火山マウナ・ケア山の頂上に、14億ドル(約1600億円)をかけて巨大天体望遠鏡を建設する計画が進められている。

しかし、この計画に強く反対している環境保護活動家やハワイ先住民の活動家たちが、4月9日に計画中止を求める抗議活動を行なった。その抗議活動の参加者の一人がホノルル生まれで、ハワイ先住民の血を引く俳優ジェイソン・モモアだ。

モモアは、アメリカの人気テレビドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で戦士カール・ドロゴを演じている。ドラマの中で、モモア演じるドロゴは人々に尊敬されるドラスク人の族長であり、彼の言葉にみなが耳を傾ける。その役柄さながら、生まれ故郷を守るために立ち上がったモモアに、彼のファンや有名人の友人たちも加わっている。

モモアたちが建設を反対しているのは、アメリカ、カナダ、中国、インド、日本が計画を進めている口径30メートルの光学赤外線・次世代超大型天体望遠鏡「30メートル望遠鏡」(TMT)だ。完成すれば、世界で最大かつ最高感度の天体望遠鏡の1つとなる予定だ。しかし、TMTの建設予定地はハワイ先住民にとって聖地とされている場所なのだ。

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建設計画が進められている望遠鏡「TMT」の完成予想図。

マウナ・ケア山の山頂で行われた抗議活動には何百人もの人々が参加し、これまでに少なくても31人が逮捕された。モモアは自分のInstagramのアカウントに、抗議活動に参加する人たちを支援する画像を数多く投稿。TMTに関係する工事を今すぐ中止し、逮捕された全員を釈放するよう求める「Change.org」の署名に協力してほしいと友人たちに呼びかけている

「我々はマウナ・ケア」。海はマウナ・ケアを懐に抱く。大地はマウナ・ケアの前にひれ伏す。マウナ・ケアは天まで高くそびえたつ。マウナ・ケアがあるところに、生命にとって必要なものすべてが存在する。我々はマウナ・ケアだ!僕のプロフィールにあるリンクをクリックしてTMTの建設中止を求める署名に協力してほしい。みんなの身体に#wearemaunakea、#protectmaunakeaと書いて世界に発信しよう。ジェイソン・ナマカエハ・モモア。



彼の言葉に、ホノルル生まれの歌手ニコール・シャージンガーや、俳優のイアン・サマーホルダージェイ・コートニー、女優のジル・ワグナー、そして、モモアの義理の娘である女優のゾーイ・クラヴィッツなどがこたえ、自らの身体に「#WeAreMaunaKea」と書いた写真を撮って投稿。合わせて約800万人になる彼らのフォロワーたちに、建設中止を求める署名への協力を求めた。

「これは、ビッグ・アイランドに住む人たちだけの問題ではない。これは世界全体の問題であり、自分たちの土地をどう扱うかという問題なのだ。#WeAreMaunaKea”は全人類を象徴している。人類が地球の自然を守り、自分の生まれた場所を守るために一つになることの象徴だ」と、モモアはInstagramでコメントしている。

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マウナ・ケア山頂付近には、世界11ヶ国の研究機関が合計13基の天文台を設置しており、日本のすばる望遠鏡もここにある。しかし地元先住民や環境グループは、以前から望遠鏡建設について反対してきた。写真は、1998年2月に撮影された航空写真。

スライドショーでは、モモアと彼の友人たちが建設反対運動を支援するためにInstagramに投稿した「#WeAreMaunaKea」を紹介している。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]

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