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ソフトバンク、アローラ氏が代表取締役に 孫正義社長「最重要の後継者候補」

2015年05月11日 19時44分 JST | 更新 2015年05月11日 20時02分 JST
Reuters

[東京 11日 ロイター] - ソフトバンクは11日、ニケシュ・アローラ副会長が代表取締役副社長に就く人事を内定したと発表した。6月19日開催の定時株主総会で正式決定する。現在、代表権を持つ宮内謙副社長はソフトバンクモバイル社長として国内事業の経営に集中、ソフトバンクの代表からは外れる。

この結果、ソフトバンク代表は孫正義社長とアローラ氏の2人体制となる。ソフトバンクは新体制を「ソフトバンク2.0」と位置付け、グローバル展開を加速していく。

会見した孫正義社長はアローラ氏について「今まで(投資)交渉はほぼ1人でやっているものが多かったが、アローラ氏はこの9カ月間、私以上にその役割を果たしてくれている」と述べ、「ソフトバンクの第2ステージに非常に大きな役割を果たす」と強調。その上で「事実上初めて、英文タイトルでプレジデントというタイトルを彼に与えるということはそれなりに重要な意味を持っている」として、「将来のことは今コメントすべきではないが、最重要な私の後継者候補であることは間違いない」と語った。

ソフトバンクは純粋持ち株会社の位置づけを明確にするために、7月1日付でソフトバンクグループに社名を変更。合併により固定通信も手掛けるようになったソフトバンクモバイルは、同日付でソフトバンクに社名を変更する。

営業益は実質19%増

ソフトバンクが11日発表した2015年3月期連結営業利益(国際会計基準)は前年比8.8%減の9827億円となった。前期にガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765.T>などの子会社化による一時益2539億円を計上した反動が出た。ただ、一時益を除いた実質べースでは19%増益となった。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト20人の営業利益予想の平均値は9808億円でほぼ一致した。

売上高は前年比30.1%増の8兆6702億円に拡大した。米スプリントや米携帯端末卸売大手ブライトスター、フィンランドのスマートフォン(スマホ)向けゲーム大手のスーパーセルなどが連結対象に加わったことが貢献した。

同社は2016年3月期の業績予想を公表していないが、スターマイン調査による営業利益の予想平均値は1兆0940億円となっている。

孫社長は業績予想を開示しなかったことについて「今後はこれまで以上に投資・売却が頻繁に起こる」とし、「業績予想を出すと、かえって誤解を与える可能性がある」と述べた。

ただ「1つ1つの事業は着実に伸び続けていて、実質的な増収・増益は続けられる」との見通しも示した。

今後、通信会社を買収する可能性に関しては「シナジーを発揮できるよほど良い案件があれば、検討しないわけではない」としながらも、「中心はあくまでインターネット事業だ」と強調、当面はネット企業への投資に注力する姿勢を鮮明にした。

スプリント改善に自信

スプリントが5日発表した1─3月期決算は、売上高が前年同期比6.6%減の82億8200万ドル、営業利益は同24.7%減の3億1800万ドルと減収・減益となった。新規顧客獲得に向けた割引プランなどが響いた。最終赤字は2億2400万ドルと前年同期の1億5100万ドルから拡大した。

孫社長はスプリントについて「課題は山積だが、マルセロ最高経営責任者(CEO)体制になって好転の兆しが出ている」と指摘。顧客獲得のネックになっていたネットワーク品質も「急激に改善しつつある」として、先行きの展開に自信を示した。

孫社長は「3カ月前は今後スプリントがどれほど借入金を増やしていかなければいけないのか、いつキャッシュフローや利益が反転できるのか確信を持てずに不安だったが、この1カ月半、次世代ネットワークの設計に自ら深く関わって、いい感触を得た。数字ではコメントできないが、腹の中の自信が深まってきた」と語った。

スプリントプラットフォーム(スプリントが運営する通信サービス)のポストペイド契約者は21万1000件の純増だった。前年同期の23万1000件の純減からプラス転換を果たし、前の期(10─12月期)の3万件増からも改善した。ポストペイドの解約率も1.84%と前年同期の2.11%、前の期の2.30%から改善している。

ただ、純増の内訳をみると、タブレットが34万9000件の純増だったのに対し、携帯電話端末は20万1000件の純減となっており、手放しでは喜べない状況にある。これについて孫社長は「日次ベースではスマホユーザーも急激に回復してきている」と述べ、足元では好転していることを強調した。