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建て替えが決まったホテルオークラに、海外から「壊さないで!」

2015年05月13日 14時45分 JST | 更新 2015年05月13日 14時48分 JST
Kent Wang/Flickr

ホテルオークラ東京の建て替えを巡って、海外メディアやネットユーザーが保存を呼びかけている。

ホテルオークラ東京の本館は1964年の東京オリンピック前の1962年に完成。日本を代表するモダニズム建築で、千鳥ヶ淵戦没者墓苑や東宮御所、帝国劇場などを手がけた建築家、谷口吉郎らが設計した。高級ホテルとしてアメリカ歴代大統領や、英国王室、世界各国のVIPを受け入れてきた歴史のあるホテルだ。特にメインロビーの照明が生み出す空間はオークラの顔で、「オークラ・ランタン」と呼ばれ親しまれている。

ホテルオークラ東京

しかしこのホテルオークラも、老朽化と2020年の東京オリンピックに向けた建て替えを理由に、9月から立て直しの工事に入ることが決まった。

これを受けて、海外発で、Facebookではホテルオークラの保護を求める「SAVE THE OKURA」キャンペーンが立ち上がった。署名を集めるサイトや、Facebookグループ、オークラに訪問した際の写真を投稿するTwitterのハッシュタグ #MyMomentAtOkura が現れた。

ワシントン・ポストは、「日本の取り壊し文化」が背景にあると報じている。

日本の「取り壊し」文化は、度重なる地震と第二次大戦の空襲という、歴史の結果とも言える。だが、日本において、取り壊しは「遊び」の側面も持っている。伊勢神宮は20年おきに全く同じ建物を横に建てて新しくしている。これは神道が持つ、死と再生という死生観を表したものでもあるのだ。

As Olympics loom, a landmark of Japanese modernism will be torn down - The Washington Post 2015/02/01)

CNNは、「世の中には進化とリノベーションが必要な場所があるのは確かだが、この場所はそうではない」と述べ、建て替えに反対している。

アジアには、取り壊したあと、前よりも大きく、技術的に進んだものをより速く建てる、という性質がある。ホテルオークラは今までの姿を守ったものにすると言っており、日本の伝統的な美と、今のロビーのコンセプトを受け継ぐとしているが、建替え前とすべて同じようにするのは無理だろう。

進化とリノベーションが必要な場所やタイミングはある。それはわかっている。だが、この場所がそうだとは思わない。

Saying goodbye to Tokyo's Hotel Okura - CNN.com 2014/07/15)

取り壊し開始が9月に迫る中、多くの来客がその姿を惜しみ、写真に撮影し、投稿している。

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