NEWS

オート三輪が電気自動車で復活 19年ぶりの国産自動車メーカー「日本エレクトライク」

2015年06月15日 23時35分 JST | 更新 2015年06月15日 23時35分 JST

戦後復興期の日本で一世を風靡した「オート三輪」が、21世紀に復活した。

川崎市のベンチャー企業、日本エレクトライクは6月15日、川崎市役所で電気駆動の三輪自動車を発表した。国土交通省の型式(かたしき)認定を受けたことで量産できるようになった。新規参入メーカーが型式認定を受けたのは、1996年の光岡自動車(富山市)以来の19年ぶりとなる。時事ドットコムなどが報じた。

■「街中を走る電気自動車のマーケットを狙う」

NHKニュースによると、この電気自動車「エレクトライク」は1人乗り。インドのバイク大手・バジャージ社から車体の供給を受けて、国内で電気駆動に改造したものだ。

小回りが利き、150kgの荷物が積める荷台がついている。最高時速は50kmで、1回の充電で走れる距離は、30kmと60kmの2つのタイプがあり、家庭用コンセントで充電できる。

以前のオート三輪はカーブの際、車体が不安定な状態となり、転倒しやすいという欠点があった。「エレクトライク」ではハンドル操作をセンサーで判定し、左右車輪の回転数を別々に制御することで解決した。主に宅配などで使う業務用の車両として販売される。2015年度の販売目標は100台、2016年度には200台だ。

国からの補助金を利用すると1台100万円から130万円で購入可能。普通自動車免許で運転できるという。日本エレクトライクの松波登社長は「長距離ではなく、まちの中を走るという電気自動車に合ったマーケットをねらいたい」と自信を見せた

川崎市の福田紀彦市長もエレクトライクで市庁舎前の駐車場を3周ドライブ。試乗後、「すごく安定性が高い、乗り心地快適。素晴らしい車」と太鼓判を押したという。

etrike2

日本エレクトライクの電気三輪自動車と松波登社長=神奈川県川崎市(2015年03月31日)

■オート三輪とは

コトバンクによるとオート三輪は、「1輪で方向を決め、後ろの2輪で駆動する自動車」の総称。小回りが利き、悪路にも向くトラックとして、1920年代以降、日本で独自に発達・普及したが、1960年以降は軽トラックなどに置き換えられ、1974年に生産が中止された。代表的な車種に、ダイハツのミゼットやマツダのK360などがある。

NHKニュースによると、自動車レースのラリードライバーだった松波社長はかつて日本中を走っていたオート三輪を復活させて環境に優しい車を作ろうと、東海大学と共同で三輪の電気自動車の研究を開始。2008年に「日本エレクトライク」を設立して、川崎市の協力のもと実証実験を続けてきたという。

懐かしのオート三輪

【関連記事】

ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています