【新国立競技場】下村博文・文部科学相の責任論広がる 舛添知事「できない長は辞任して」

2520億円にのぼる巨額の建設費が問題視され、計画が白紙撤回された新国立競技場を巡り、下村博文・文部科学相の責任を問う声が広がっている。

2520億円にのぼる巨額の建設費が問題視され、計画が白紙撤回された新国立競技場を巡り、下村博文・文部科学相の責任を問う声が広がっている。

新国立競技場の建設は、文部科学省が所管の独立行政法人、日本スポーツ振興センター(JSC)が担当している。舛添要一・東京都知事は7月23日、Twitterで、文部科学省の担当局長の更迭を求めた。それができない場合は、下村氏自ら辞任することを要求した。

テレビ朝日によると、23日の講演でも同様のことを述べた。

「文科省、JSC(日本スポーツ振興センター)の責任はまぬかれない。あまりにひどいですよ。組織の長がそういう信賞必罰ということをやらないなら組織は腐りきっていくので、それができない長は辞任して下さい」

新国立の計画見直し 舛添知事が文科省の責任言及より 2015/07/24 00:05)

一方で、2020年東京オリンピックの組織委員会会長を務める森喜朗・元首相は、別の観点から下村氏の責任を指摘した。2520億円の建設費は組織委や東京都の負担金額より安いと指摘した上で「安倍さんはこの辺の数字のことをご存じないと思っているんです。(下村博文)文部科学大臣は知っているんだから、もうちょっと説明を閣内でしておかなければいけなかった」と述べた

また、建設費の負担割合を巡り、下村氏と舛添氏が対立したことについても、下村氏の交渉のまずさを指摘し「2年半も無駄にしている」と批判した。

下村さんは、その前から2年半も無駄にしているんです。猪瀬さんとも交渉はしてましたよ。あれは高いとか、周辺の施設でやればいいとか。そんなことを議論しているから、文部科学大臣はずっとヒートアップしているわけですよ。舛添さんは就任したばかりですから、さて国の施設に東京都が金を入れていいのか、と考えますよね。だけど羽田滑走路だって首都高速だって国の事業だけど、大事なところには東京都のお金が入ってます。舛添さんも理屈に合えばやると思います。だけど、舛添さんから見ると「国の金額はなんでちっぽけなんだ」。もっと低姿勢で話し合いを始めないといけない。自分がヒートアップして、舛添さんも着いてくると思っているから、舛添さんはカチンとなったんですね。

【新国立競技場】森喜朗氏「生牡蠣がドロッと垂れたみたい」(発言詳報)より 2015/07/18 13:06)

一方、下村文科相は24日の記者会見で、白紙となった計画の総工費が2520億円に膨らんだ原因や経緯を検証する第三者委員会を設置する考えを明らかにした。9月中旬をめどに中間報告を求めるという。

ザハ・ハディド氏の当初の案

新国立競技場のデザインたち

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