橋下徹氏「維新の党」離党を正式表明 「党を割る話ではない」分裂回避へ

「維新の党」最高顧問を務める大阪市の橋下徹市長は8月27日の会見で「僕と松井知事はきたるダブル選に向け、国政と距離を置き、大阪の地方政治にしっかりと取り組みます」と述べ、離党する意向を正式に表明した。
時事通信社

「維新の党」最高顧問を務める大阪市の橋下徹市長は8月27日の会見で「僕と松井知事はきたるダブル選に向け、国政と距離を置き、大阪の地方政治にしっかりと取り組みます」と述べた。顧問の松井一郎・大阪府知事ともに離党する意向を正式に表明したが、「引きずって党を割る話ではない」として、党が橋下氏のグループとそれ以外に分裂することは回避する方針を示した。産経WESTなどが報じた。

維新の党では、山形市長選で民主党などが推す立候補予定者を、地元の反対を押し切って柿沢未途幹事長が応援したことに、松井氏が反発。柿沢氏に幹事長辞任を要求したが、拒否されたことで、党全体を巻き込んだ対立になっていた

NHKニュースによると、この日の会見で橋下氏は党分裂を回避する方針について次のように話した。

「安全保障関連法案は、日本にとって重大な局面であり、政党内で内紛をやっている状況ではない。『維新の党』は、国のために安全保障関連法案への対応と野党再編にしっかり取り組み、私と松井知事は選挙に集中する。柿沢幹事長の問題はなしにしようということで、引きずって党を割る話ではない」

維新の党最高顧問 橋下大阪市長が離党正式表明 NHKニュース 2015/08/27 17:27)

橋下氏は地方政党「大阪維新の会」の代表は続投する。朝日新聞デジタルによると、11月の大阪市長選に党内から候補者を出す方向で検討しており、二重行政の解消をテーマに臨む。勝利すれば5月の住民投票で廃案となった大阪都構想を再び掲げる考えだ。

なお、橋下氏は5月17日、大阪都構想の住民投票で過半数の賛成が得られなかったことを理由に、12月の大阪市長の任期満了をもって政界引退することを表明している

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