「妊婦は要らない。あしたから来なくていい」マタハラ事業者、初の実名公表

「妊婦はいらない」として、女性職員を解雇した病院の名前を、厚生労働省が公表した。

「妊婦はいらない」として、女性職員を解雇した病院の名前を、厚生労働省が9月4日、公表した。妊娠や出産を理由に退職などを迫るマタニティーハラスメント(マタハラ)で、厚労省が事業者名を公表するのは初めて。国の是正勧告に従わなかったことが、実名公表の理由だという。

名前を公表されたのは茨城県牛久市の「医療法人医心会牛久皮膚科医院」。時事ドットコムによると、看護助手の20代女性が2月、安良岡勇院長に妊娠を報告したところ、約2週間後に「妊婦は要らない。あしたから来なくていい」と、解雇を告げられたという。

男女雇用機会均等法では、妊娠や出産を理由に解雇することを禁止している。女性職員から相談を受けた茨城労働局は、マタハラに当たるとして、口頭や文書で3回にわたって是正勧告したが、院長は解雇を撤回しなかった

厚労省によると、実名公表まで複数回、是正勧告を行なうという。罰則はない。

同医院は留守番電話で「院長の体調不良により休診しており、再開の目処は立っておりません。ご迷惑をお掛けしております」との音声を流している。

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