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【子どもと貧困】保護された姉妹、1カ月ぶり入浴

2015年10月09日 21時47分 JST | 更新 2015年10月09日 21時48分 JST
朝日新聞デジタル

保護された姉妹、1カ月ぶり入浴 親子が月4万円で生活

■子どもと貧困

6畳ほどの面談室に、すえた臭いが広がった。

2年前の9月。関東地方にあるDV被害者のシェルターの職員は、39歳の母親と7歳の長女、4歳の次女を迎えた。

差し出したオレンジジュースを、姉妹は一気に飲み干した。白とピンクの長袖シャツはあかで灰色に変わり、頭にはシラミがいた。

一家の手荷物は、ランドセルとポリ袋二つ。サイズの合わないシャツ、穴の開いた靴下や下着が、汚れたまま詰め込まれていた。

風呂は約1カ月ぶりだという。翌日から一緒に入り、姉妹の髪をとかし、数百匹のシラミをつぶした。

「お姉ちゃん、もうこれでいじめられなくなるね」。次女がそう言うのを何度も聞いた。

いま、3人は母子生活支援施設で暮らし、自立を模索する。

保護されるまでの暮らしぶりを、母親は振り返って語る。

夫はトラック運転手や倉庫管理など10年で10回以上転職した。年収は200万円前後。家賃や光熱費以外は酒やたばこに消え、自分の事務職の給料などでやりくりしていた。

9年前に長女が生まれてから、「頭が悪い」「ダメな女」などと毎日なじられた。洗濯物がたためない。ご飯を作りながら、子どもに気を配れない。酒が入ると、胸ぐらをつかまれ殴られた。後に分かることだが、母親には二つのことが同時にできない「広汎(こうはん)性発達障害」などがあった。

6年前に次女が生まれた後、「能力不足」との理由で解雇された。次の職が見つからず、家計は悪化。夫の失業で約2年間は生活保護も受けたが、夫が再就職すると打ち切られた。夫は給料を家計に入れず、月約4万円で生活した。長女が小1になったころから電気、ガス、水道のどれかが止まるようになった。

朝日新聞デジタル 2015年10月10日05時18分

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(朝日新聞社提供)