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「テロ」を子供たちにどう話せばいいの? 知っておきたい8つのポイント

2015年11月24日 02時46分 JST

パリ同時多発テロ事件の後、つい過保護になって子供にニュースを見せないようにするかもしれない。

しかし、それは正しい判断とはいえない。テレビや新聞、子供の遊び場であれ、テロのニュースについて子供たちが耳にしない可能性は低いからだ。

では、テロについて子供と話す際には、どういったことに気をつければ良いのだろうか。ハフポストUK版は、子供たちとテロリズムについて話し合う最善の方法を学ぶため、児童心理学者や児童向け慈善団体の広報担当者らに助言を求めた。

children paris

2015年11月16日、フィリピンのマニラ市内で、テロ攻撃の犠牲者を追悼しロウソクに火をつける少女。

「テロリズムは、親でさえ容易に理解したり受け入れることができないので、子供に話すには難しい話題です」。家族の問題に取り組むイギリスの慈善団体ケア・フォー・ザ・ファミリーのキャサリン・ヒルさんは言う。

「しかし、大人はこれらの話題について、きちんと子供たちと話し合うべきです。なぜなら、彼らはあらゆる方向から、その話題にさらされているからです」。

「最も重要なことは、『あなたに話し、質問し、恐怖などの感情を隠さず伝えてもいいんだ』ということ子供たちに分からせてあげることです」。

問題にアプローチする方法

「彼らの質問に、心を開いて誠実に答えようとするべきです」と、ヒルさんは助言する。「しかし、その答えや説明が年齢に合っていなければなりません。また、一度にあまりにもたくさんの情報を与えないことです」。

母親を支援する団体、チャンネル・マムの創設者、シヴォーン・フリーガードさんも同じ意見だ。この話題にアプローチするには年齢に合ったやり方が重要だと言う。

「子供にテロの話をするのは嫌なものですが、現代の世界では必要です。どのように取り組むかは、子供の年齢によるところが大きいです」と、フリーガードさんは言う。

「幼い子供たちには、詳細な説明は本当に必要ありません。十分理解することができないでしょうし、更に怖がらせるだけですから。何か言わなければならないなら、ある人たちがとてもいけないことをして、罰せられることになるのだと説明してあげてください」。

もう少し年上の子供と話す時には、詳細に話してあげても良いという。

「8歳以上の子供は短い答えでごまかしても、更に不安を与えるだけです」と、児童心理学者で、子供の発達を支援する団体ファンダメンタリー・チルドレンの創設者、アマンダ・ガマーさんは言う。

「単純明快で年齢に合った答えが一番良く、『分からない』と言うことを恐れてはいけません。それが悲しく、悲惨で、あなた自身では解決できないことだ、ということを念頭に置いてください。簡単な答えはないと分かれば、子供たちはこれらの複雑な問題を理解しやすくなります」。

「時が経てば、子供たちは善良な人たちにも悪いことは起こりうるということを理解できるようになるでしょうが、おびさせられえたり、処理できないような情報に圧倒される理由も利益も彼らにはありません」とフリーガードさんは付け加える。

「子供に『自分も狙われている』という思いを与えるべきではありません。ですから、暗い説明や、テロリストが成功していると思わせるような方法で、子供を怖がらせないことです」。

バランスのとれた見方が鍵

「何よりも、子供たちに安心感を与えてください」と、フリーガードさんは言う。「最近の出来事がどんなに恐ろしくても、幸いテロ攻撃であなたの子供が傷つく可能性はまだわずかです。そのため、これらのテロ攻撃が人々をバラバラにするのではなく、どんなふうに人々を結びつけることができるかに焦点をあてるよう、気をつけてみてください」。

幼い子供たちが冷静にものごとを見る目が養えるように、具体的な例を挙げることが重要だと、ガマーさんは続けた。

「地理的感覚がない幼い子供たちにとって、これらのテロ攻撃はテレビを見ている『リビングルーム』で起こっていることのです」と、ガマーさんは言う。「子供たちは、テロが起こっているのが遠い場所だととらえる能力をもっていません」。

「『おばあちゃんの家まで5時間かかるのはわかるわね。ここで雨が降っていても、おばあちゃんの家の辺りで雨が降ってるとは限らないこともわかるね。で、このテロ攻撃はおばあちゃんの家の10倍も遠いところで起こったんだよ』と説明してあげてください」。

「こういった説明によって、子供たちに安心感を与え、テロが身近なところではなく、遠く離れたところで起こっているのだと理解させてあげられるのです」。

子供がどのレベルの情報を望んでいるのか見極める

「子供がすでに知っていることを基本にして、質問に答えてください」と、家族セラピストのスーザン・スティフェルマンさんは助言している

「『その質問をしに私のところへきたのはいいことよ。あなたが聞いたことを教えてくれる?』と、最初に質問すべきです」。

「より少なく語ることが、より多くを語ること。多くの子供が知りたいのは、自分は安全か、これは自分にも起こるのかということだけです。子供の質問に隠された意味を読み取り、彼らが一番望んでいるのは安心することだと理解してください」。

「最小限の情報を与えた後、あなたが話したことで、子供が満足しているかどうかに注意してみてください。子供が処理しきれないほどの情報を一度に与えないでください」。

逃げ腰にならない

子供が直接的な質問をしたら、できるだけ十分に、誠実に答えるのが一番いいのです、と家族を支援する団体ファミリー・ライブスの理事、スージー・ヘイマンさんは説明する。

「難しい問題について話す時、私たちは時々本能的に、十分に答えるのを避けたり、すぐに話題を変えたりして、子供が次の話題に進んで、そのことを忘れてくれたらと思います」と、ヘイマンさんは言う。

そうするのはおそらく、愛する者を、不安を掻き立てるかもしれないような知識から守り、遮るためです。あるいは単純に、私たちが完全な答えを持っていないからでしょう。しかし、逃げ腰になるのは一番いいやり方ではありません。

「子供の質問に満足がいくように答えられない、もしくは質問したことで子供がばつの悪い感じを持ってしまうなら、子供は彼らにとって重要な他の質問をする気がなくなるかもしれません。答えを得るのは重要です。ただ短い答えを言うだけでなく、年齢に合ったきちんとした話し合いをすることが重要です。

「『あなたはどう思う?』と、最初に尋ねるのはいい方法です。そうすることで、子供がすでに何を知っているか、何を知っていると思っているか、本当は何を尋ねようとしているのかを知る助けになるかもしれません。

「『とても難しい質問ね。誰かに聞くか、調べてみなければならないかもしれないわ』と言ってもいいのです。『もう少し大きくなったら、そのことをきちんと説明してあげられるわ。少し待てる?』と言うのもいいでしょう。

「重要なのは、あなたが質問に答える気があるということを、子供に知らせることです。そうしなければ、どこか他(インターネットや友達など)に行って、全く間違った情報を得るかもしれません。

メディアに注視する

子供たちにニュースを見せてもよいですが、それに心を奪われないようにさせてください。

「不安を煽るようなニュース取材には気をつけてください」と、ヒルさんは助言する。「年長の子供でも、どぎついニュース内容で動揺することがあるので、子供が見る番組には注意してください」。

子供に手本を示す

「冷静に手本を示してあげてください」と、スティフェルマンさんは助言する。「言うは易し、行うは難しですが、子供はじっと私たちを見て、特定のことについて、どう感じてよいか判断しようとしています。

「もしあなたが不安で半狂乱になったり、取り乱したりすれば、子供は何らかの影響を受けかねません。心を強くする方法を見つけてください、お祈りや、瞑想、ヨガ、音楽、自然のなかで過ごしたりして、できるだけ安定感を取り戻すようにしてください、そうすれば、子供にとって心の休まる存在になれるでしょう」。

小さな耳に気をつける

「子供の見ている前で、現状の問題について大議論をしないこと」と、ガマーさんは助言する。

「一般的にまず間違いのないやり方は、それについて子供に話しかけ、質問をさせ、年齢に合った方法で議論に加えるか、子供の前ではその話しはしないことです」。

「大人たちが、本当に恐ろしそうなことを話しているのを聞くと、子供はとても恐くなります、子供が階段の一番上に座って、大人が何か言い合っているのを聞いている、そんな時です」。

肯定的なメッセージを送る

「子供が恐怖を抱いたまま議論を終わらせるべきではありません」とヒルさんは助言する。「子供への最も重要なメッセージを、肯定的なものにするようにしてください」。

「勇敢な行動や英雄的行為について子供に話し、至る所で、常に他の人に親切にするよう勧めてください」。

児童セラピストのナターシャ・ダニエルズさんも同意見だ。「惨事が起こっている間、親切な行為や、その状況が結束をもたらしていることにも焦点をあててください」。

そして、最後に...

「最悪なことに直面した時、最善の方へ向かわなければならない」と、セラピストのアリソン・ジョーンズさんは助言している。

「子供を抱きしめ、愛していること、彼らのためにあなたがそこにいることを伝えてあげてください」。

この記事はハフポストUK版に掲載されたものを翻訳しました。


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