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夫に鼻を切り取られたアフガニスタンの女性が、解放されて手に入れたいものとは【ルポ】

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reza gul
北部マザリシャリフの病院のベッドで1月24日、夫からの数々の暴行の中でも最悪の被害を受け、治療を受けるリザガル。海外で鼻の再構築手術を受けることを望んでいる。

リザガルは、決して自身の結婚式の日を忘れることはないだろう。わずか7000ドル(約84万円)で見ず知らずの他人に無理矢理手渡されたのだ。彼女は14歳だった。

「とても怖かったです」。彼女はアフガニスタン北部マザリシャリフでハフポストUS版にそう語った。「彼のことは何も知りませんでした。そして、愛についても何も分かっていませんでした」。

リザガルの父親は、結婚することが彼女の将来を安定させると思った。さらに、手にしたお金が、反政府武装勢力タリバンに支配されたトルクメニスタン国境近くの村シャルシャルにいる彼女の貧しい家族を助けるだろうと考えた。しかし、リザガルによると、彼女の夫ムハマドカーンは、たった1日過ぎると彼女を虐待し始めた。

「一晩中泣きました」。彼女の母ゾーガナはそう言った。最初の暴力について知った日を思い起こし、「彼を殺してやりたい」と続けた。

リザガルは、それから6年間にわたって想像もつかないような恐怖に苦しんだ。殴られ、熱いアイロンで焼かれ、今は18カ月になる彼らの娘アキラにまで暴力を振るわれ、それは先週まで続いた。最後の日、彼女は世界でニュースの見出しとなったのだった。

ムハマドカーンは、彼女が両親と一緒に難民になろうとして彼に反抗したことに激怒した。彼女にバイクに乗るよう命令し、安全な実家から遠く離れ、罰として彼女の鼻を切り落とすと告げた。

「『それよりいっそ殺して』と私は言いました」。リザガルはそう言うと、痛みに悶えながら横たわっている病院のベッドで涙を浮かべた。

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リザガルは腕を出してみせたかさぶた。彼女が言うには、夫に熱いアイロンで火傷を負わされたところだ。

ムハマドカーンは、リザガルの顔を自分の家族の目前で切り裂くことをためらわなかった。彼女の鼻を地面に投げつけ、そして彼女を撃とうとしたと、リザガルはハフポストUS版に語った。

彼女が死ななかった唯一の理由は、銃が詰まったことで、彼女が助けを求めて叫ぶ機会を得たからだとリザガルは言った。ムハマドカーンは誰かに捕まえられる前に逃げ、アフガニスタン警察もタリバンも、いまだ彼をとらえていない。彼女の父親は、最後まで彼女の夫を探して正義にさらそうとしていたと、彼女は話した。

リザガルのケースの野蛮さはアフガニスタンと世界中の人々にショックを与えた。しかし、彼女はこの苦境でも決して独りぼっちではない。国連によると、アフガニスタンは女性として生まれるには最も最悪な国の一つなのだ。女性に対する家庭内の虐待や暴力は、このアジアの国を悩ませ続けている。子供の結婚と無学文盲は広く知られている。

しかし、沈黙して耐えるアフガニスタンの多くの女性とは異なり、リザガルは静かにしていることはなかった。激怒しているのだ。そして、今ではムハマドカーンから自由になり、夫の暴力的なやり方を公に話している。タリバンに対しても、幾度となく夫の暴力について報告していたのにきちんとした対処を怠ったことについて責任があるとも言う。

「タリバンは私を守ってはくれません」とリザガルは語った。「タリバンの『戦闘員』らは夫に対して(イスラム教の聖典)コーランの上に手を置き、私をこれ以上傷つけないと誓うように言いました。しかし、彼はそれを聞きませんでした」。

このように主張したにもかかわらず、ムハマドカーンは彼女を意のままに苦しめたのだった。

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リザガル(右)と彼女の母親、まだ赤ん坊の妹と義理の兄=1月24日、マザリシャリフの病室で

リザガルは、特に夫が6歳か7歳にも満たないような別の子供と結婚しようとしたので離婚を申し出たと話した。しかし、彼は拒んだ。カーンが合意したのは、あの暴行の日のことだった。しかし離婚すれば死刑だと、警告してきた。

しかし、リザガルは紛れもなく生きている。それは、彼女の家族が彼女をマイマナの街の近くの病院に担ぎ込んだお陰であり、彼女はそこからマザリシャリフへと搬送された。

今や暴力的な夫がいなくなり、かつては不可能に思われたものを彼女は探している。それは幸福だ。

「私は良い人と一緒に私の残りの人生を送りたいと思います」とリザガルは語った。「人生を楽しみたいです」。

彼女の母親は、リザガルがいつの日か、愛に満ちた結婚ができることを望んでいる。自分で選んだ男性との結婚。それは、シャルシャルのような土地では滅多にない贅沢なのだ。

「私は面白くて、もてなす心を持って良い友達がいる夫がほしいです」とリザガルは言った。隣では、母親がカラフルな布に包まれた赤ん坊のリザガルの妹に乳を飲ませていた。

タリバンに支配されたアフガニスタンやほかの国の多くの女性や少女たちのように、リザガルは一度も教室に足を踏み入れたことがない。彼女の母親もそうだ。もしシャルシャルの家に戻れば、幼い娘アキラも教育を付けることはまずないだろう。

「学校に行きたいです」。読み書きが出来ない若い母親であるリザガルはそう言った。読んだり書いたり出来ないことを恥じているようだ。「男の子の学校はありますが、女の子のための学校はないのです」。

治療は恐らく何か月もの痛くてきつい手術を伴うことになるが、リカザルはそれを望んでいる。それが終われば、彼女の家族が安全な場所に落ち着き、そして本物の未来を作れるだろう。

「シャルシャルには決して戻りたくありません」と彼女は言った。「政府によって治められているなら他のどの都市でも行きたいです。どうぞ全能の神様がタリバンを微塵に切り裂き、彼らを滅ぼして下さいますように」。

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1月25日カブール行きの飛行機に向かって歩くリザガルと義理の兄、母親、赤ん坊の妹。彼らが空を飛ぶのは初めてだった。

1月25日、朝日が昇る何時間も前、リザガルは治療のため、義理の兄と母親、赤ん坊の妹と一緒に、アフガニスタンの首都カブールに搬送された。今までのところ、お金に困っているこの家族は何も支払わずに済んでいる。医師や政府関係者、そして個人のネットワークによって、彼女の搬送料や予定された治療費が支払われたのだった。

カブールに拠点を置く女性権利の活動家、バハールソハイリは、リザガルの家族を助けることに自ら手を挙げた。

バハールソハイリは、リザガルはカブールで外科医と会うことになると話した。もし、アフガニスタンでの鼻の再構築手術が可能でない場合には、トルコなど海外に行くことになるだろうと述べた。一方、リザガルは治療のためにアフガニスタンを出たいと主張した。

「怖くありません」と、搭乗前にリザガルが言った。この1週間は初めてづくしだった。初めて飛行機で空を飛び、電気や水道が乏しい村の外に初めて出て、そして初めて娘を置いたままにしてきた。娘はリザガルの姉妹と一緒に故郷にいる。

飛行機のビジネスクラスに座っていると、客室乗務員たちは、すぐに彼女がニュースで有名になった女性だと気が付いた。リザガルは、飛行機がカブールに向かって雨雲の上を飛んでいるなか、窓の外をじっと見つめた。永遠に続くかに思える雪の積もった山頂の地平線の上を飛んでいる時、彼女は疲れ切ったため静かに窓におでこを押し当てていた。

他の乗客たちは哀れみ、彼女が耐えた悪夢に嫌悪感を覚えた。

さし当たって、リザガルは拷問から開放された。そして、タリバンからも開放された。

彼女は何が待ち受けているかは知らない。新しい鼻を、そして恐らくそれと一緒に彼女が可能だとは想像もしなかった人生も望んでいる。

※ナイムラーサンジェンがマザリシャリフとカブールからの報告に貢献してくれました。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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