スーパーチューズデーとは? 3分でわかるアメリカ大統領選

それに、「予備選」と「党員集会」の違いわかる?

2016年3月1日は「スーパーチューズデー」(決戦の火曜日)。アメリカ大統領選候補者選びの最大の山場となるため、アメリカ中で大きな盛り上がりをみせている。

ところで、スーパーチューズデーって何?

■ スーパーチューズデーとは

スーパーチューズデーとは、大統領選挙のための予備選もしくは党員集会が、最も多くの州で行われる火曜日のことだ。

スーパーチューズデーという言葉が最初に使われたのは1980年。この時は、アラバマ州、フロリダ州、ジョージア州で同じ日に大統領予備選挙が行われた。

アメリカの公共ラジオ「NPR」によると、現在のように更に多くの州で予備選や党員集会が同日に行われるようになったのは、1988年のことだという。より穏健な民主党の候補を選びたかった南部のいくつかの州が、民主党予備選を同じ日に開催したのだ。しかしこの目的は果たされなかった。テネシー州選出の上院議員アル・ゴアとジェシー・ジャクソンが票を分け合い、結局マサチューセッツ州知事のマイケル・デュカキスが候補者に選ばれた。

■ 2016年のスーパーチューズデーに予備選・党員集会が行われる州は?

合計13州で予備選と党員集会が行われる。共和・民主両党の予備選と党員集会が実施されるのは、次の11州だ。

  1. アラバマ州
  2. アーカンソー州
  3. コロラド州(党員集会)
  4. ジョージア州
  5. マサチューセッツ州
  6. ミネソタ州(党員集会)
  7. オクラホマ州
  8. テネシー州
  9. テキサス州
  10. バーモント州
  11. バージニア州

これに加え、民主党はアメリカ領サモアの党員集会と、海外に住む民主党員のための予備選挙を実施する。

共和党はアラスカ州とワイオミング州で党員集会を行う。

(左)民主党の予備選もしくは党員集会が行われる州(右)共和党の予備選もしくは党員集会が行われる州

■ 予備選と党員集会の違いって何?

大統領候補が正式に指名されるのは夏に行われる全国党大会だ。代議員が候補者を選ぶ。

予備選と党員集会はこの代議員を選ぶ方法だ。

予備選挙では、無記名での投票で代議員を選ぶ。管理するのは州もしくは地方政府だ。

一方、党員集会は政党主導で行われ、党員が集まって全国党大会に出席する代議員を選ぶ。党員集会で選ばれた代議員は、どの候補者を支持するかを表明していて、それを全国党大会で変更することはできない。

■ 代議員数

つまり、予備選と党員集会での結果で何人の代議員がどの候補を支持するかがわかるのだ。

代議員数の配分方法は州によって異なる。

得票率にあわせて代議員数を配分する「比例配分方式」をとる州もあれば、投票で1位になった候補者が全ての代議員を獲得する「勝者総取り方式」をとる州もある。

また「特別代議員」と呼ばれる人たちも大きな影響力を持っている。

特別代議員は、その州選出の議員や州知事、党を支える主要な活動家たちで、予備選挙や党員集会の結果とは別に、支持する候補者を決められる。ニューハンプシャーの予備選で、バーニー・サンダース氏が60%の票を獲得し、38%のヒラリー・クリントン氏を大差で上回ったにも関わらず、両者はほぼ同数の代議員数を獲得した。これは、特別代議員の多くがクリントン氏を支持したためだ。

まれな例外をのぞき、最も多くの代議員を獲得した候補者が党の正式指名を受けて大統領候補に選ばれる。

2016年のスーパーチューズデー、ハフポストUS版の世論調査によれば民主党はクリントン氏がリードしているようだ。

共和党で勝利が有力視されるのはトランプ氏。ルビオ氏とクルーズ氏がどう巻き返しを図るかが注目される。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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サンダース vs クリントン

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