スラム街の子供たちに読み書きを教える男性は、あなたに1つのお願いをした

15年前に生徒10人から始まった教室は、今では155人の生徒が集まるほど大きくなった。

インドで工場を経営するカマール・パルマル氏は、アフマダーバードの路上で放課後教室を開いている。きっかけは、15年前にスラム街に住む子供たちが読み書きもできないと気づいたことだ。

「学校で試験を受けた後に家に帰っていく20人程の生徒と、工場の外で出会いました。ところが驚いたことに、そのうち誰ひとりとして読み書きができなかったのです。さらにショックだったのは、生徒たちがもう中学2年生だったことです」と、パルマル氏はコミュニティサイト「ヒューマンズ・オブ・アムダーバード」の記事で述べている。

国際協力団体「オックスファム・インド」によると、インドは読み書きのできない人の数が世界で最も多い。その数は2億8,700万人で、世界の非識字人口の37%を占める。

パルマル氏が近隣の地域に住む400人の生徒を調査した結果、読み書きができたのはたったの5人だった。そこで彼は、この放課後教室を始めようと決心したのだ。

「毎日2時間教えています。勉強の後みんなで夕食を食べるのですが、その夕食につられて、たくさんの生徒が集まってきます」と、パルマル氏は述べている。

教室は、毎日学校の後に開かれている。アルファベットから高等教育用の教材まで、パルマル氏は幅広く教えている。15年前に生徒10人から始まった教室は、今では155人の生徒が集まるほど大きくなった。

「読み書きができなかった生徒が、今ではエンジニアや医者や銀行のマネージャーになっています。教室は成功だと思います」と、パルマル氏は語る。

そして、元生徒だった子供が彼と一緒に教えるようになった。これが最も大きな成功だといえそうだ。

パルマル氏は読者にこう呼びかけている。

「みなさんに1つお願いがあります。1年に1人でいいので、教育の機会を持てるよう、子供に手を差し伸べてください。教育を受けるための手を子供に差し伸べてあげてください。それがどれだけ社会に大きな違いをもたらすかわかりますから」

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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インドの貧困地区に生きる人たち

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