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天皇陛下「国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切」 東日本大震災追悼式でのお言葉【全文】

2016年03月11日 15時54分 JST | 更新 2016年03月11日 20時25分 JST
POOL via Getty Images
Japanese Emperor Akihito (L) and Empress Michiko (R) bow towards the audience as they leave the national memorial service for the victims of the March 11, 2011 earthquake and tsunami at the national memorial service in Tokyo on March 11, 2016. Japan paused on March 11 to mark five years since an offshore earthquake spawned a monster tsunami that left about 18,500 people dead or missing along its northeastern coast. / AFP / POOL / POOL / KAZUHIRO NOGI (Photo credit should read POOL / KAZUHIRO NOGI/AFP/Getty Images)

天皇陛下は3月11日、皇后さまとともに、都内で開かれた東日本大震災の犠牲者の追悼式に出席し、「これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」と述べられた。

お言葉の全文は次の通り。

■お言葉全文

東日本大震災から5年が経ちました。ここに一同と共に、震災によって亡くなった人々とその遺族に対し、深く哀悼の意を表します。

5年前の今日、東日本を襲った巨大地震と、それに伴う津波により、2万人を超す死者、行方不明者が生じました。仙台平野を黒い壁のような波が、非常な速さで押し寄せてくるテレビの映像は、決して忘れることができないものでした。このような津波に対して、どのような避難の道が確保できるのか暗澹たる気持ちになったことが思い起こされます。また、何人もの漁業者が、船を守るために沖に向け出航していく雄々しい姿も深く心に残っています。

このような中で、自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方自治体関係者、さらには、一般市民が、厳しい状況の中で自らの危険や労をいとわず救助や捜索活動に携わったことに深い感謝の念を抱いています。

地震、津波に続き、原子力発電所の事故が発生し、放射能汚染のため、多くの人々が避難生活を余儀なくされました。事態の改善のために努力が続けられていますが、今なお、自らの家に帰還できないでいる人々を思うと心が痛みます。

こうした苦難の中で、政府や全国の地方自治体と一緒になって、多数のボランティアが被災者のために支援活動を行いました。また、160を超える国・地域や多数の国際機関、また在日米軍が多大な支援に当たってくれたことも忘れることはできません。

あれから5年、みなが協力して幾多の困難を乗り越え、復興に向けて努力を続けてきました。この結果、防災施設の整備、安全な居住地域の造成、産業の再建など進展が見られました。しかし、被災地で、また避難先で、今日もなお、多くの人が苦難の生活を続けています。特に、年々高齢化していく被災者を始めとし、私どもの関心の届かぬ所で、いまだ人知れず苦しんでいる人も多くいるのではないかと心に掛かります。

困難の中にいる人々、一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います。

日本は美しい自然に恵まれていますが、その自然は時に非常に危険な一面を見せることもあります。この度の大震災の大きな犠牲のもとで学んだ教訓をいかし、国民みなが防災の心を培うとともに、それを次の世代に引き継ぎ、より安全な国土が築かれていくことを衷心より希望しています。

今なお不自由な生活の中で、たゆみない努力を続けている人々に思いを寄せ、被災地に一日も早く安らかな日々の戻ることを、一同と共に願い、御霊への追悼の言葉といたします。

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