太洋社が破産。芳林堂書店の自己破産で8億円が焦げ付く

出版取り次ぎ中堅の太洋社は3月15日、東京地裁から破産開始決定を受けたことを公式サイトで発表した。
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出版取り次ぎ中堅の太洋社は3月15日、東京地裁から破産開始決定を受けたことを公式サイトで発表した。

同社は2月、出版不況などの影響で自主廃業の準備に入ったと発表したが、大洋社に対して約8億円の負債を抱えていた大口取引先の「芳林堂書店」が自己破産を申請したことなどで、自主廃業を断念したという。東京商工リサーチによると負債総額は約76億円で、変動する可能性がある。

■「コミックの太洋社」として業界では有名

帝国データバンクによると太洋社は、1946年3月創業、1953年8月に法人改組された。国内中堅の出版取次業者として、書籍・雑誌・教科書およびステーショナリーなどの取次販売を手がけていた。特にコミックの扱いには力を入れ、「コミックの太洋社」と言われるなど業界での評価は高く、2005年6月期には年売上高約486億6700万円を計上していた。

しかし、バブル経済崩壊以降の出版業界全体の需要減少に加え、インターネット通販や電子媒体普及により扱い出版物が減少し、得意先である中小書店への売上が低下していた

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