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「ヘルプマーク」に込められた意味は 東京発、全国に拡大へ

2016年03月28日 17時00分 JST | 更新 2016年03月29日 00時41分 JST
youtube/東京都

「ヘルプマーク」という言葉がネット上で話題になっている。事の発端は、難病を抱えているという女性が3月26日に投稿した「電車内で老人から席を譲れと言われたので、ヘルプマークを知っているか尋ねたが、『知らないけど席を譲れ』と言われた」という内容のツイートだ。このツイートは現在、非公開となっている。

そもそもこの「ヘルプマーク」とは、何なのか。ハフィントンポスト日本版は、マークを配布している東京都・障害者施策推進部計画課、課長代理の篠和子さんに話を聞いた。Twitter上で話題になっていることは篠さんも把握していた。

■東京都から生まれた「ヘルプマーク」とは?

−−このマークは、どういう意味が込められたマークなのですか?

内臓疾患や難病の方、義足や人工関節を使用している方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方のためのマークです。このマークを付けていることで、周りの方々からなるべく支援が得られるようにと作成しました。

−−このマークを制定したきっかけは?

2011年に東京都議会で、自民党の山加朱美都議がおこなった提案がきっかけです。山加議員ご自身も人工関節を使用されており「内臓疾患を抱えている人など、助けが必要でも外見がわかりづらい人が優先席に座っていると、辛い目にあうことが多い。何らかの支援が必要ではないか」と提案されました。これを受けて東京都では、2012年度にヘルプマークを制定しました。以来、配布と普及に取り組んでいます。

−−なぜデザインが、赤地に白十字とハートマークなのですか?

デザインにあたっては、日本グラフィックデザイナー協会にご協力頂きました。赤色と「+」マークは「助けを必要としている」という意味、ハートマークは「助ける気持ち」を意味しています。このデザイン自体も高い評価を頂き、中学校の美術の教科書でユニバーサルデザインの一例として紹介されています。

−−ヘルプマークはどこで配布されていますか?

都営交通(都営地下鉄の各駅や都営バスの営業所など)で配布しています。都営交通の車両内等にポスターを掲示するなどで普及・啓発に取り組んでいます。2015年7月末までに約8万5000個を配布しました。

■「マークをつけていても席譲ってもらえない」今後の課題は認知度向上か

篠さんによると、ヘルプマークは4月1日から京都府でも導入されるほか、青森県、徳島県、札幌市も2016年度以降に導入するという。いま現在も、ヘルプマークに関する問い合わせが全国からあるという。

一方でTwitterでは「オレも杖にヘルプマーク付けてますが誰も席譲ってくれないですよ」「私も難病抱えてるのですがこう言う物があるとは知りませんでした」といった声もあり、今後は導入する自治体の拡大と認知度の向上が課題のようだ。

「外見から分かりづらい慢性疾患を抱えている方や精神疾患・知的障害の方などは、周りから理解されにくい場面があります。ヘルプマークがあることで、少しでもそういった方々の生きる支えになると嬉しいです」と篠さんは述べていた。

■もし「ヘルプマーク」を見かけたら

ヘルプマークを身につけている人を見かけたら、どうすれば良いのだろうか。東京都福祉保健局では以下のように求めている。

電車・バスの中で、席をお譲りください。

外見では健康に見えても、疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。 また、外見からはわからないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることがあります。

駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします。

交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。

災害時は、安全に避難するための支援をお願いします。

視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。

助け合いのしるし ヘルプマーク | よくあるご質問より)