女性は飢餓を救うカギ 国連が発表した写真から見えてくること

国連は「2030年までに世界の飢餓問題を解決する」という目標に向け取り組んでいる。そして、それを達成するカギは女性かもしれない。

国連は「2030年までに世界の飢餓問題を解決する」という目標に向け取り組んでいる。そして、それを達成するカギは女性かもしれない。

国際連合世界食糧計画(WFP)によれば、世界では約7億9500万人が飢餓で苦しんでいる。専門家によれば女性は、この問題に取り組むためのスキルセットを備えているのだという。女性が家庭の中で果たす役割がその理由だ。

WFPは「Family Meal(家族の食事)」と題した写真集を公開した。そこでは世界中の困窮する家族が一緒に食事をする様子が記録されている。例外なくどのケースでも家庭の経済担当としての役割を果たしているのは女性であった。

「一貫してそうであったことが、女性に権限を与えれば家族が救われる、というWFPの確信の元となっています」とWFPはウェブサイト上に記述している。

エクアドル

農業従事者の人口のうち半分が女性で、農作物の生産の半分以上が女性によるものだ。にもかかわらず、女性は土地の所有権といった基本的な権利を持つには程遠く、これが農作物の生産性を著しく阻害してしまっている。もしこのジェンダーギャップが埋まれば、飢餓に苦しむ人口は1億から1億5000万人程度に減少するだろうと、国連は2011年の報告書で結論づけている。上の写真はエクアドルで農作業をする女性と少年。

ミャンマー

2015年には、洪水と地滑りが1700万人の生活に影響を与えた。およそ5000平方キロメートルの水田が破壊され、25万匹の動物の家畜の命も奪われた。食料不足に陥った結果、家族を飢えから守るために一番最初に自らの食べ物を犠牲にしたのは女性たちだった。

チャド

母親たちに栄養についての知識や調理器具を与え、効果的に子供の貧困を減らすため、ユニセフとチャド政府、地元グループが手を取り合った。彼らは母親たちに対して、地元でとれる安価な食材を使って健康的な食事を作る方法をレクチャーしている。また、生後6ヶ月までの赤ちゃんに対しては母乳を授乳するようにといったことも指導している。ユニセフによれば、授乳を行う人の割合は3パーセントしかいなかった。

ニジェール

ヨルダン

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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