【真田丸】主演・堺雅人が振り返る上田編 「脚本家・三谷幸喜の愛を感じる」

「実際に信繁が見ていないところは省略するという話しだったので。本能寺の変の描き方もとても面白いと思いました」と堺。

堺雅人が語る『真田丸』 マイナーな人物がすごく面白い

俳優の堺雅人が主演するNHK大河ドラマ『真田丸』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。

1月10日にスタートし、4月3日の第13話で主人公・真田信繁の青春期を描いた“上田編”が終了した。4月10日の第14話から大阪編がスタートする。

13話までを振り返り、堺が語るのは「誰かが死ぬことによって、主人公の信繁は成長していく。その人の死からいろんなことを学んでいくので、物語上、無駄に死ぬ人がいない。そこに脚本家・三谷幸喜の愛を感じるんです。この時代を描いた作品としては、実はすごいことなんじゃないかなと思います」。

本作では、いわゆる教科書に太字で載っているような合戦や武将がナレーションでさらっと触れられるだけのこともあり、戦国時代の一大事“本能寺の変”にいたっては、寺が燃えているイメージ映像とナレーションで織田信長が明智光秀の謀反により亡くなったことだけが紹介され、それよりも何が起きたかわからず、混乱している城下の人々の様子が厚く描かれた。

「実際に信繁が見ていないところは省略するという話しだったので。本能寺の変の描き方もとても面白いと思いました」と堺。

それに比べて、信繁のその後の言動に影響を与えた人物については、信繁以上に“主役”扱いされている。

第1話と第2話では、真田一族の奔走の始まりとして、真田家が仕えていた武田家の滅亡を意味する武田勝頼(平岳大)が切腹するまでを。第8話では父・真田昌幸(草刈正雄)の策略にはめられた春日信達(前川泰之)の悲劇を。第11話では信繁と梅の婚礼の裏で、徳川家康(内野聖陽)にそそのかされ、昌幸を暗殺しようとして逆に返り討ちにあう室賀正武のエピソードを。第13話では第1次上田合戦を繰り広げながら、妻・梅の死を描いた。

堺も「ちょっとマイナーな人物がすごく面白かった」と振り返る。

「戦国時代、戦で人が死ぬのは当たり前、大河ドラマでも当たり前のように描かれてきたけれど、三谷さんは歴史に名を残した人ではない人の死からも何かを引き出したいと思っているんじゃないかな。有名だろうが、そうでなかろうが、それぞれ人生があって、その人の死から学ぶことができる。どの時代も掘り下げて描くと面白いんだな、って改めて教わりましたし、演じている役者さんたちも皆、すばらしい。こんなに魅力的な人たちに囲まれてお芝居できているのは改めて幸せなことだなって思っています」。

第14話以降、信繁は豊臣秀吉のいる大坂城へ人質に出される。新たな登場人物も加わり、秀吉役に小日向文世、石田三成役に山本耕史、茶々役に竹内結子、大谷吉継役に片岡愛之助、千利休役に桂文枝らが登場する。

「大阪編の主役は小日向文世、山本耕史、竹内結子の3トップ。キーパーソンはこの3人ですね。秀吉からは甚大な影響を受け、三成とも特別な関係を築き、茶々とは最期につながる祝福と呪いを受けます。僕は、この3人の間をうろちょろして、時につっこみながらいるだけ。最後の最後まで信繁にスポットライトが当たらないところがこのドラマの面白いところです」。

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