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熊本地震のボランティア「圧倒的に足りない」 深刻な人員不足、いま求められていることは

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ボランティアセンター長(右)のあいさつを聞く参加者たち=4月29日午前、熊本市  | 時事通信社
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4月14日に発生した一連の熊本地震で大きな被害を受けた被災地では、大型連休を終えてボランティアの数が激減。地震から1カ月を前に、深刻な人手不足に陥っている。

地震発生以来ボランティアセンターを設置している熊本市では、連休中は全国からボランティア参加者が訪れ、ピーク時の5月4日には1217人が活動に従事した。しかし、連休明けの9日、活動者数は368人にまで減少。被災者のニーズに十分に応えられない状況だ。大西一史・熊本市長も、ボランティアへの参加を自らTwitterで呼びかけている。

被災地をめぐるボランティア活動は、今どのような状況なのか。熊本市のボランティアセンターを運営する熊本市社会福祉協議会・事務局長の中川菜穂子さんに話を聞いた。

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中川菜穂子さん

――「ボランティアが足りない」とのことですが、今のところどのぐらい活動依頼があるのでしょうか。

正確な数は何とも言えませんが、熊本市では2000件ほどのニーズがあると思われます。いまのところ、1件あたり2人〜5人のグループで活動に従事していただきますが、5月10日のボランティア参加登録は358人でした。ニーズは今後も増えていくと思われますので、ボランティアの数は圧倒的に足りていません。

――「連休後はボランティアが足りなくなる」と、以前から懸念の声がありましたが…。

ありがたいことに、ゴールデンウィーク中は全国からたくさんの方に参加していただけました。しかし、連休が終わったことでボランティアさんの数はかなり減ってしまいました。一般の参加者だけでなく、ボランティアセンターの運営スタッフの数も不足している状況です。

センターの運営はこれまで、地元の大学生や高校生約100人社会福祉協議会の職員30人、合わせて130人ほどで行っていました。しかし、連休が終わり、市内の公立学校も再開したことで、学生スタッフは50人にまで減りました。運営スタッフが足りないため、ボランティアを受け入れるキャパシティも限界がある状況です。

――震災当初は、避難所の掃除や物資の振り分け、ボランティアのニーズを掘り起こすポスティングなどの活動がメインだったと思います。今はどのような活動が求められていますか。

震災からもうすぐ1カ月となり、避難所も集約されているので避難所での活動は少なくなりつつあります。一方で、自宅に戻られる被災者が増えており、個人宅の片付けなどの要請が増えています。具体的には、家具の片付けやゴミの片付けなどになります。震災で出たごみを集積場まで運んでいただく作業などもあります。

活動場所となる個人宅へは、ボランティアさんの車で向かっていただく機会が多いので、自家用車で来ていただけるボランティアさんがいらっしゃると大変ありがたいです。また、ボランティアセンターでも、10人乗りのワゴン車などを何台か用意する予定ですので、運転免許を持っている方がいらっしゃると嬉しいです。

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熊本市内、震災後のごみ集積場

――「被災家屋の片付け」と聞くと力仕事というイメージですが…。

いえ、必ずしもそんなことはありません。室内のお掃除や、割れたガラスや食器などの片付けなど、力仕事以外などもありますので。女性のボランティアさんも増えています。

もちろん、ヘルメットや安全靴で完璧な装備で来ていただけるのはありがたいですが、室内でおこなう簡単な作業も多いので、あまり身構えずに来ていただいて大丈夫です。個人宅での作業が多くなるので、軍手やエプロンがあると重宝します。また、室内で活動する際に履ける上履き用のスニーカーがあると便利です。スリッパを持参される方もいますが、室内の瓦礫やガラスの破片で怪我をする可能性がありますので…。上履きがなくとも、靴を覆えるビニール製の靴カバーなどがあれば良いと思います。熊本市のボランティアセンターでは靴カバーも用意しているので、そちらを使っていただいても大丈夫です。

――ボランティアの宿泊先について。震災直後、市内のホテルは地震の影響で営業を停止しているところが多かったですが、現在はどうでしょうか。

一時期よりは営業再開するところも増えました。熊本を応援しようという観光客の方も徐々に戻りつつあり、市内のホテルも混雑が続いているようです。ボランティアに参加される方は、熊本市から近い鉄道の沿線や市内から少し離れた場所にある宿泊施設などを探していただけると、比較的泊まりやすいと思います。

――熊本市の大西市長も、Twitterでボランティアへの参加を呼びかけています。その一方でネット上では「仕事が割り振れず、参加を断った人も出ている」という指摘もありましたが…。

市長からも「なるべく多くの人に参加していただき、できるだけ断らないように」という声をいただいていますが、どうしても被災者からのニーズと参加者のマッチしない日もあり…。避難所の支援も「今日は必要ないけど、明日必要になりそう」という場合もあります。せっかく来ていただいて、お断りすることになった方は申し訳ないです。行政とも連携をして1日も早く復興できるように努めます。

ボランティアの受付は、ニーズがある限り今後もずっと続いていくと思います。ゴールデンウィークの前半では、多くの方に来ていただいたことで、途中で紹介できる案件がなくなったこともあり、「熊本市はボランティアが足りている」という印象もあるかもしれませんが、現在も人員は不足しています。

熊本市のボランティアセンターでは、公式サイトFacebookページでも最新のボランティア情報を発信しているので、ぜひとも一人でも多くの方に来ていただいて、活動していただければ幸いです。

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