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スズキの鈴木修会長が辞任否定「悪意だったら問題だが...」 全車種で燃費データ不正

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SUZUKI
Osamu Suzuki, chairman of Japan's automaker Suzuki, answers questions during a press conference after reporting to the transport ministry in Tokyo on May 18, 2016. Suzuki on May 18 admitted it has found "discrepancies" in its fuel-economy and emissions testing, but denied that it cheated to make cars seem more efficient than they were. / AFP PHOTO / TORU YAMANAKA  | AFP時事
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軽自動車大手のスズキは5月18日、自動車の燃費データを国が定めた方法とは異なる不正な測定方法を用いていたことを明らかにし、国土交通省に報告した。鈴木修会長は同日午後4時から東京都内で開いた記者会見で、「定められた通りの測定方法を用いていなかったことについて深くお詫びを申し上げたい」と陳謝した。会見の模様はニコニコ生放送などで中継された。

三菱自動車による一連の燃費データ不正問題を受けて、国交省は自動車メーカー各社にも不正の有無を調査し、18日までに報告するよう指示していた。スズキで社内調査をした結果、不正が発覚したという。

■テストコースで走行した実測値ではなかった

鈴木俊宏社長によると、測定方法の不正が発覚したのは現在スズキが生産・販売している全16車種で累計210万台を超えるという。スズキは国が定めた惰行法でのデータ取得を行いながら、テストコースで走行した実測値ではなく、タイヤやブレーキなど個別の測定値を積み上げて算出したという。

不正の背景について、鈴木社長は「保有するテストコースは、海の近くの丘の上にあることから、風の影響を著しく受けやすい。天候にも左右され、試験が難しかった」とした上で、(国が定めた測定法の)惰行法では「細かな走行抵抗値の差異を把握できなかった」「低燃費技術の向上に伴う転がり抵抗の低下や、車体の軽量化により風による影響を受けやすく、測定結果のばらつきが大きくなる傾向がある」と説明した。

鈴木会長は「設備投資の至らなかった点は反省している。今後は風通しを良くしようと思っている」と述べた。なお、改めて燃費性能について検証した結果、「燃費値の修正の必要はない」と述べた。

■鈴木会長「善意でやったということであれば、人情的に考えなくちゃいかん」

会見での報道陣とスズキ側との主なやり取りは以下の通り。

――いつから国の定める方法とは異なる測定をしていたのか。

本田副社長:2010年ぐらいからとみています。理由としては、1つ1つのタイヤや車体の空気抵抗を調べるには装置が必要。その装置を、弊社がいつ頃から入れたかを調べました。今わかっている範囲で、車の空気抵抗を調べる風洞については2006年。タイヤ、トランスミッション等の単品での測定の装置が2009年から2010年だとわかりました。したがって、これらの装置が揃った2010年頃から、惰行法での測定もつづけながら、それを参照しながらこの測定方法をとっていました。

――5月10日の決算会見の時点で不正を把握していたか。

鈴木会長:把握しておりませんでした。

――国の定める走行試験と異なる測定を「やってはいけない」と認識しながらやっていたのか。法令違反に当たると認識していたのか。

本田副社長:測定の現場は、惰行法も測りながらやっていたが、外でやりますので、安定して取れないとか(データの)ばらつきが多いという中で大変苦労をしていたようです。しかしながら、測定してデータは残してくれていたようですので、それを見ながら安定しない部分を(装置ごとに)単品で測っていた。ばらつきが少ないので、ついつい使っていた。違法なことをしていたという認識があるかないかですが、そこまで深刻には考えていなかったのではないか。ひたすらばらつきのないデータを取りたいがためにこのような方法をとっていたと思われます。

――不正の動機は。燃費をあえて良くしようという意図はあったのか。

本田副社長:燃費を、あえてよくしようという意図が働いている形跡はありませんでした。不安定な作業の中でより効率を上げて、的確なデータを得ていきたいというのが動機だったと判断している。燃費をあげようという意図は決してなかったと、私どもは判断している。燃費については疑念がないと、国交相へも報告させていただいた。

――役員を含めて処分、処罰を考えているか。

鈴木会長:よく調べた上で考えたい。やるとしても、まず調査が先ですから。惰行法を国のルールに従ってやる、正常化するというのがまず第一。その次は、それを実行するということ。過去の問題は後になるかと思っております。調査してみないと。善意でやったこと、無知でやったことなどいろいろある。悪意で燃費をよくしようとするのは問題だが、善意でやったということであれば、人情的に考えなくちゃいかんだろうと思っています。

――「善意でやった」とおっしゃいますけど、なんで謝罪されているんですか?謝罪されているんですよね。謝罪会見で「善意だった」というのはどういうことですか。

鈴木会長:結果として、国の決められたルールに従わなかったということに対して企業としてお詫びを申しあげています。

――ユーザーを裏切ったことになるのでは。経営陣の責任は。

鈴木会長:燃費については再確認をして、ほとんどカタログ値の発表とまず間違いない。お客様に対してはご迷惑おかけすることはありません。したがいまして、私どもとしては続けさせていただく。こういう考え方でおります。経営責任の問題について、一般的に言いますと、まず改善が第一でございます。それをやって上での考えかたをどうするかは、現時点ではコメントを差し控えさせていただきたいと思います。

――将来的には何らかの責任を取るのか。

鈴木会長:近い将来とか遠い将来とかはいうことは、議論になりませんので、前提条件を入れての回答は差し控えさせていただきます。

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