スイス、世界最長57キロの鉄道トンネル開通 "赤面もの"の開通式もヤバかった(画像・動画)

スイスのアルプス山脈を縦断する全長57.1キロの「ゴッダルド・トンネル」が6月1日に完成した。

スイスのアルプス山脈を縦断する全長57.1キロの「ゴッダルド・トンネル」が6月1日に完成した。日本の青函トンネルを抜いて世界最長・最深の鉄道トンネルとなる。

このトンネルには、17年間の工事期間と2820万トンの土砂の掘削、そして総工費120億ドル(約1兆3000億円)が費やされた。スイス中部のエルストフェルトからイタリア国境近くの南部ボディオまでの山岳地帯を縦断する。

エルストフェルトで1日に行われたトンネル開通記念式典には、仮面をつけた軽業師と創作ダンスのダンサーたちが、採掘作業者のような服装で登場した。

この派手な式典にはドイツのアンゲラ・メルケル首相、フランスのフランソワ・オランド大統領など、6カ国の首脳が参加した。

動画 - 世界最長・最深の鉄道トンネル開会式での素晴らしい式典 (早送りで)

BBCによると、スイス連邦のヨハン・シュナイダー=アマン大統領は式典で、「スイスにとって、とても大きな一歩。しかし、同様に近隣諸国や大陸の他の国にとっても大きな一歩」と述べた。

このトンネル計画は1947年に始まった。スイスは、トンネルを現代の驚異と自賛している。この高速鉄道は、南北ヨーロッパをスイスアルプスの地下でつないでいる。

このトンネルの驚異的な長さは、これまで世界一の長さを誇った日本の青函トンネルよりも2マイル長い。

このトンネルを使う列車は、およそ時速約200キロで (貨物列車の場合には99 mphの速さで)、チューリッヒ・ルガーノ間の移動時間を45分ほど短縮する。ルガーノはイタリア国境のちょうど北側にある町だ。

列車はおよそ時速200キロで運行され、スイス最大の都市チューリッヒからイタリア国境に近い南部ルガーノまで移動時間が45分ほど短縮される。

ゴッタルド・トンネルの公式ホームページによると、将来的には1日あたり260の貨物列車と65の旅客列車が通過することになる。

連邦交通局の ピーター・フューグリスターラー局長はロイターに「スイスのアイデンティティの一部ですね」と延べ、スイス人がこのエンジニアリング上の偉業を嬉しく思っていることについて語った。「私たちにとっては、アルプスを制覇することは、オランダ人の大航海と同じことなのです」

17年間に及んだトンネル工事では、2820万トンほどの土砂が全長448ヤード(約410メートル)の巨大なトンネル掘削機で取り除かれた。この添削機はフットボール競技場を4つ並べて、その両端の間の長さより少し短いくらいの大きさだ。

「採掘した岩石の大部分が、山の内側にコンクリートの形で戻されました。土砂の残りは修景工事や送風機の盛り土として活用されています」」と、ゴッタルドトンネルのホームページには記載されている。

最深地点は、地表面からおよそ1.2マイル(約1.93メートル)の深さになる。

■ アルプホルン、トップレスの「天使」と山羊が登場した式典は、これ以上ないほど、奇想天外なものだった。

1日のNEATゴッタルド基底トンネル開会式では、上半身裸で翼をつけたパフォーマーが登場した。

ニューヨーク・タイムズによると、ヨーロッパ各国の首脳に加えて、開会式には抽選で選ばれた500人の乗客が参加した。

開会記念式典のパフォーマンスでは、翼をつけたトップレスのダンサーが登場した。オレンジ色の服を着たダンサーたちが地面すれすれを踊る中、その上空を舞った。

一方、別のパフォーマンス、干し草の俵のような格好をした人たちが、床の上を走る前に舞台の上でゆらゆら揺れている。

パフォーマンスには、鷲の格好をした人から、干し草の俵が踊っているように見えるものまでが登場した。

このパフォーマンスは、アルプス山脈の「山の悪魔」を表現しているという。ゴッタルドトンネルのホームページによると、「山の悪魔」は嵐だったり、特定されていない形や音や、物の落下だったりする。

パフォーマンスを通じて、Twitter上では、多くの人が楽しんだ一方で、戸惑ったようだ。

スイストンネルの開会式を見ているが、こんなことがまさに起こっている。

今、ヨーデルを歌っている男性がいて、ミルクフロート上で手を振っている。これは壮大にひどい。

BBC Newsチャネルでトンネル開会式をやっている。大したもんだ。

新しいゴッタルド・トンネルの開会式は赤面ものだ。スイス市民としておわびする。

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SWITZERLAND/

スイスのゴッダルド・トンネル

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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