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「出会い直しませんか」 ヘイトスピーチ被害の女性、デモの主催者に手紙を渡す

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ヘイトスピーチ解消法施行後、初となるヘイトデモが6月5日、川崎で中止になった

在日コリアンが多く住む川崎市桜本地区を標的にしたヘイトデモも、2015年12月と2016年1月の計2回行われた。この地区に暮らし、ヘイトスピーチに抗議してきた在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん(42)は6月5日、中止になったヘイトデモの現場で、主催した川崎市在住の男性に手紙を手渡した。

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崔江以子さん(左)と長男の寧生君

カナロコによると、手紙にはこう書かれていた。

津崎さん(注:主催者の男性)、私たちの出会いは悲しい出会いでした。

津崎さん、私たち出会い直しませんか。加害、被害の関係から、今この時を共に生きる一人の人間同士として出会い直しませんか。

加害、被害のステージから共に降りませんか。

道路使用許可を中原署に申請 ヘイト問題で公園不許可の男性|カナロコ|神奈川新聞ニュースより 2016/06/02 02:03)

崔さんは6月1日にも、中原署に道路使用許可を申請しに訪れた男性を待ち受けて手渡そうとしたが、男性は受け取らず、崔さんに目を合わせることなく「そういう感情論はいらねえんだ」などの言葉を浴びせたという

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崔さんはあきらめず、6月5日、デモの現場で、男性への接触を試みた。

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デモに抗議し中止を求める数百人のカウンターが現場に押し寄せ、男性に「帰れ」「デモ中止」コールを浴びせる中、現場を警備する神奈川県警の警察官が2人を引き合わせ、周囲を取り囲んで警備した。「法律が成立して、厳正な対応の中で、被害者にも寄り添ってくれる対応をしてくれた。感謝しています」と崔さんは言う。

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手紙には、崔さんの電話番号も書かれていた。崔さんによると、男性は新聞に掲載された記事で手紙の中身を知っていたという。「強い言葉、ひどい言葉を示すことなく、きちんと聞いてくれました。ただ、大変混乱した状況なので、改めて連絡をお待ちすることにしました。一人の人として向かい合ってくれました。考え方は違うかもしれませんが、きちんと向かい合って頂けたと思います」と言った。

差別をする側と対話しようとするのは、なぜなのか。デモ中止後、囲まれた記者からの問いかけに崔さんは答えた。「桜本は、2度の攻撃を受けて傷ついていますが、ヘイトスピーチする人たちを排除したいのではなく、やめれば共に生きていくことはできる。特別なことではありません」

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【ヘイトスピーチ】川崎ヘイトデモ中止(2016年6月5日)
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