クラゲにはまったお魚さん、オーストラリアの海をゆーらゆら(画像)

見る人すべてが素晴らしいと思えるような、一生に一度の瞬間を捉える。それは、すべての写真家の夢だろう。

見る人すべてが素晴らしいと思えるような、一生に一度の瞬間を捉える。それは、すべての写真家の夢だろう。

オーストラリアに住むティム・サムエルさんは、海を愛する海中写真家だ。2015年の12月、ニューサウスウェールズにあるバイロンベイでシュノーケリングしている時に、その「一生に一度」の瞬間が訪れた。クラゲに閉じ込められた魚を見つけたのだ。

サムエルさんによると、この魚は、クラゲの内部から動きをコントロールしようとしていたという。

「クラゲと魚がどのようにして海中を移動するのか、見ていて本当に面白かったです」とサムエルさんはハフポストUS版に語った。「魚はまっすぐ進もうとするのですが、クラゲのせいでフラフラしていて、まっすぐ泳げないようでした。時にはぐるぐる回って泳いでいました」

クイーンズランド大学海洋科学センターの海洋生物学者イアン・ティベット氏によると、この魚はアジの仲間の幼魚と考えられる。捕食する外敵から身を守るため、クラゲの毒針のかげに隠れる習性があると言われている。

しかしこの小さな魚は近づきすぎたのかもしれない。

「こうした現象が単にぶつかって起きたのか、それとも自分から喜んで入っていったのかを識別するのは難しい」と、ティベット氏は雑誌「オーストラリアン・ジオグラフィック」に語った。写真を撮影した人が説明した魚の泳ぎ方から考えると、おそらくそこで身を守ることで安心しているのはないか」

ハワイ大学の生物学教授ロバート・キンジー3世はハフポストUS版の取材に対し、この魚がアジ科の一種であると確認した。さらにキンジー教授は、この幼魚はクラゲにはまったのではなく、クラゲの傘の下に入り込める習性があり、クラゲの中に入っている間に餌を探す能力もあるのではないか、と語った。

ハワイ大学海洋生物学研究所の研究員ブライアン・ボーウェン博士は、「こういう動きは、イソギンチャクを利用するカクレクマノミに似ている」と語る。

サムエルさんはCNNに、邪魔をしないで、自然に任せようと決めたことは「難しい決断だった」と語った。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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yellow tang fish or zebrasoma flavesenes in the water

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