IKEAのたんすで6人の子供が死亡 アメリカとカナダで2900万個をリコール

2014年から、たんすの下敷きになる事故が続いていた。

スウェーデンの大手家具メーカー「IKEA」は、アメリカとカナダで2900万個のたんすをリコールすると発表した。たんすは、壁に固定していないと倒れる可能性があり、これまでに少なくとも6人の子供がたんすが倒れたことが原因で死亡したと報じられている。

リコールするのは、「マルムシリーズ」を中心としたたんす。

IKEAはウェブサイトで「リコールされた製品をお持ちで、壁に固定されていない場合は、すぐに使用を止めて子供の手の届かない場所に設置するよう」求めている。

アメリカでは2014年、ペンシルバニア州でIKEAのたんすが倒れて下敷きになった2歳の子供が死亡。その数カ月後には、ワシントン州に住む1歳の子供も同じように倒れたたんすの下敷きになって死亡した。

事故の後、IKEAは修理プログラムを発表。たんすを壁に固定するキットを無料で配布し、高さ2フィート(約61センチ)以上の子供用たんすと、2.5フィート(約76センチ)以上のたんすは、壁に固定しない限り使わないよう呼びかけていた。700万個のマルムシリーズを含む2700万個の製品が、修理プログラムの対象になった。

しかし、この修理プログラムのことを知らないまま使い続けている消費者もいて、2016年2月に、ミネソタ州で1歳の子供がたんすの下敷きになって死亡していた

共同通信は、イケア・ジャパン広報担当者の話として、対象商品の一部は日本でも販売しているが「日本でのたんすとしての基準を満たしており、事故報告も受けておらず、日本でリコールを実施する予定はない」としている。

壁に固定されていないたんすは、特に子供がいる家庭では、危険だ。アメリカ消費者製品安全委員会は、家具の固定を呼びかける動画を作り、安全な環境作りを求めている。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳・加筆しました。

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