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【バトンルージュ黒人射殺】アルトン・スターリングさんの人生(そして死)に関する13の痛ましい事実

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Michael Skolnik
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アルトン・スターリングさんは7月5日、警官に胸と背中を複数発撃たれて死亡した。

7月5日、ひとりの黒人男性が警官によって命を奪われた。彼の名はアルトン・スターリングだ。

37歳のスターリングさんは、ルイジアナ州バトンルージュのコンビニエンスストアの外で警官2人から胸と背中を複数回撃たれて死亡した。彼はそのコンビニエンスストアの外でよくCDを売っていた。スターリング氏は撃たれた直後に死亡し、目撃者がその銃撃の様子をカメラに収めていた。

スターリングさんは、警官に命を奪われた黒人男性、女性たちの膨大なリストに名を連ねることになってしまった。警察によって暴力的に奪われた命を嘆き悲しむたびに、そしてそのような事件が痛ましいほどに頻繁に起きていることを思うたびに、つらい気持ちになる。

だが奪われた命を、ただリストの名前を並べるだけで終わらせてはいけない。私たちは「黒人の命が大切だ(Black Lives Matter)」を訴えるために、それぞれの人物が残したものを記憶しなければならない。

亡くなったアルトン・スターリングさんについて知っておくべき事実を紹介しよう。

1. アルトン・スターリングさんは5人の子どもの父親だった。

スターリングさんは息子であり、兄弟であり、可愛い5人の子どもたちの父だった。「彼を殺害した人々は、子どもたちから頼りにしていた父親を奪ったのです」。スターリングさんの子どもの母親の1人、クイニエッタ・マクミランさんは6日、取材陣に語った

アルトン・スターリングと彼の家族

2. アルトン・スターリングさんはシェルターに住んでいて、料理が好きだった。

スターリングさんはバトンルージュにある教会「リビング・ウォーターズ・アウトリーチ・ミニストリーズ」のシェルターに数カ月前から住んでいた。シェルターの住人のカルヴィン・ウィルソンさんによると、スターリングさんは料理が好きで「料理をするときは、いつもみんなの分まで作ってくれた」と地元ニュースメディア「ジ・アドボケイト」に語った。

3. アルトン・スターリングさんは同じコンビニの外で何年もCDを売っていた。

スターリング氏は何年も前からコンビニエンスストアの軒先でCDを売っていたと、同店のオーナー、アブドゥラ・ムフラーヒさんは「ジ・アドボケイト」に語った。スターリングさんには「CDマン」という愛称まで付いていた。

4. アルトン・スターリングさんの死は不当である。

スターリングさんは体を突かれ、押され、強引に地面に押さえつけられた後、警察官たちに射殺された。事件の正確な詳細は明らかになっていないが、ひとつだけ明らかなのは、スターリングさんの死が不当なものだったということだ。

「何が起きたのか、その時の状況すべてを知りたい。兄がこんな目に遭うなんておかしい」と、スターリングさんの妹ミニョン・チェンバースさんは地元テレビ局「WABF-TV」に語った。「彼がこんな目に遭うなんて、まったくありえないことです」

5. アルトン・スターリングさんは「警察に対して一切抵抗しなかったかもしれない」

スターリングさんとは兄妹のような関係だったという従姉妹のシャリダ・スターリングさんは「ジ・アドボケイト」に、スターリングさんが警官に抵抗したという主張に強い疑いを抱いていると語った。「彼は警察官に抵抗したり、銃を取り出したりすることはなかったのではないかと思います。彼はすごく怖がっていたはずです」と彼女は話した。

6. アルトン・スターリングさんは2016年警官に射殺された558人目の人物となった。

アメリカでの警官による殺人件数を記録しているガーディアン紙の「ザ・カウンティッド」プロジェクトによれば、2016年アメリカで警察官に殺害された人の数は558人。スターリングさんは新たにそのリストに名を連ねることになってしまった。

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「ザ・カウンティッド」のスターリングさんのページには、彼の亡くなった場所と死因などの情報が掲載されている。

7. 目撃者のカメラには、警官のボディカメラには録画されなかったとされるアルトン・スターリングさんの死の瞬間が捉えられていた。

スターリングさんを死に追いやった悲惨な場面が、動画に生々しく捉えられていた。スターリング氏が立っていたすぐ隣に駐車した車にいた目撃者は、スターリングさんが2人の警察官に地面に叩きつけられる場面を撮影していた。地元警察署長の発表では、警官2人のボディカメラはスターリングさんを強引に取り押さえようとしたときに落下したということになっており、コンビニエンスストアの映像は公開されていない。

8. アルトン・スターリングさんは護身用に銃を携帯していたと伝えられている。

コンビニエンスストアのオーナー、ムフラーヒさんによると、スターリングさんは彼の店の軒先や周辺地域で何年もの間CDを売っていたという。「ザ・アドボケイト」のマヤ・ラウ氏のインタビューに対してムフラーヒさんは、スターリングさんが銃を持つようになったのはほんの数日前だったという。きっかけは、同じくCDを売っていた友人が強盗に遭ったことだとムフラーヒさんは語った。ルイジアナ州では公に銃器を携帯すること(オープンキャリー)が認められている。

「友人だったスターリングさんを警官が殺したんだ」と語る、「トリプルSストア」のオーナー、アブドゥラ・ムフラーヒさん。

9.  黒人が警官に殺害されることに抗議する人々は、再び起きた不当で恐ろしい警察の行いを忘れない

スターリングさんの死を受けて5日夜、警察の暴力に抗議する人々の間には怒りが広がり、「正義がなければ平和はない」と訴えた。彼らは「黒人の命が大切だ(Black Lives Matter)、スターリングさんの命も大切だった」と訴えた。こんなことはもうたくさんだ。

10. スターリングさん殺害で警官が有罪になるという見込みはない。

何度も繰り返されてきたことだが、警官による殺人は責任を問われないことが多い。事実、職務中の警官の殺人が罪に問われることはめったになく、今までのことを考えると今回も同様の結果になるだろう。実に腹立たしい現実だ。

2013以来、警察官に殺された人の数は4054人。うち警官が有罪になったのはわずか6件だ。

11. スターリングさんの犯罪歴を公表することで、彼を悪人に仕立てあげ、殺害を正当化しようとしている。

スターリングさんには犯罪歴があり、そのことが語られるだろう。まるで経歴に汚点があったから彼の命などどうでもよかったかのように語られる。過去に犯罪歴があるから射殺も正しい判断だったという理屈だ。

@CornellWBrooks @juliacraven 犯罪者は止めるべきっていうことが難しくてわからないのかもしれないね。すぐ人種差別に結びつけようとするなよ

12. アルトン・スターリングさんの死は、悲しいことだがにエリック・ガーナーさんの死に似ている。

タミール・ライスさん、サンドラ・ブランドさん、フレディ・グレイさん、マイケル・ブラウンさん、そして警官に命を奪われたすべての黒人男女の死と同様だ。だが、スターリングさんの死はガーナーさんの死に最もよく似ている。彼は2014年、ニューヨーク州スタテン島の店の軒先で紙巻たばこを売っていたところを複数の警察官に羽交い締めにされて、「息ができない!」と叫びながら死亡した。スターリングさんもガーナーさんも黒人男性で、コンビニエンスストアの外で警官に乱暴に扱われ、死の瞬間がカメラに収められていた。

13. アルトン・スターリングさんはアメリカの黒人男性だった。

スターリングさんは、常に黒人の命の価値を軽視し、軽蔑し、破壊してきたアメリカに住む黒人男性だった。警察は黒人男性に偏って標的にしている。2015年の調査では黒人男性の6割が、人種を理由に警察から不当な扱いを受けたことがあると回答した。今は不正に対して黙っているべき時ではない。黒人男性も女性も、黒人の命が大切だ(Black Lives Matter)と声を上げて訴えており、不当に亡くなった人々の名前を叫んでいる。

5人の子供の父だったアルトン・スターリングさん。ご冥福をお祈りします。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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ルイジアナ州バトンルージュで黒人男性射殺
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