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自閉症患者をなだめていた黒人療法士、無抵抗なのに警官に撃たれて手錠をかけられる(動画)

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アメリカ・フロリダ州ノースマイアミで7月18日、支援施設から逃げ出した自閉症患者をなだめるために路上にいた行動療法士チャールズ・キンゼイさん(47)が、地面に仰向けになって無抵抗の意思を示したにも関わらず警官から発砲され、脚を負傷した。

ノースマイアミ警察は21日、無抵抗の療法士を「守ろうとして」、「誤って」発砲したと述べた。発砲した警官の名前は明らかにしていない。

今も入院しているキンゼイさんによると、警官はどうして発砲したのかわからないと口走ったという。発砲の前後の動画もはっきりとしない

その警官は「キンゼイさんの命が危ないと思った」と、マイアミ・デイド郡のパトロール警官慈善組合ジョン・リベラ組合長は記者会見で述べた。

キンゼイさんは入院中の病院で、18日に撃たれた時は路上に仰向けになり両手を上げていたと述べた。彼は自閉症の男性患者をなだめようとしていた。その患者は近くの施設から逃げ出した後、路上でおもちゃのトラックで遊んでいた。

「これは警官が間違った人に発砲したという意味での過失ではありません。またはキンゼイさんが悪者だったというわけでもありません」と、リベラ組合長は述べた。「警官が、キンゼイさんは被害者で命の危険があると思ったという意味での過失でした。そして警官は白人男性を止めようと、誤ってキンゼイさんを撃ったのです」

リベラ組合長は、警官が発砲した時キンゼイさんを狙っていなかったと話した。

しかしリベラ組合長は、発砲後に警官たちが脚から流血しているキンゼイさんを横にして手錠をかけた理由を説明できなかった。

警察によると、自殺しようとしている銃を持った「白人のヒスパニック」の男がいるという通報を受けた。警官が現場に到着した時、キンゼイさんは自分の患者を落ち着かせようとしていた。銃と見間違えたのは、おもちゃのトラックだった。

記者会見するリベラ組合長。「警官は、チャールズ・キンゼイさんは危険な状態にあると思い、自閉症の男性を狙った」と説明した。マイアミ・デイド郡のパトロール警官慈善組合のジョン・リベラ組合長が、精神医療の専門家チャールズ・キンゼイさんへの警官による発砲について語る。

目撃者が撮影した動画では、キンゼイさんは道路に仰向けになって両手をあげており、自分と患者の身元を明らかにし、警官に「撃つ必要はない」と話しているのが聞こえる。

リベラ組合長は、キンゼイさんが支援施設の療法士であり、男性が警官の命令が理解できない自閉症患者だと警官が理解したのは「ずっと後のこと」だったと主張した。

警官は、黒人のキンゼイさんが、白人の患者によって危険にさらされていると思ったとリベラ組合長は語った。

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彼が私に発砲した時、とても驚きました、それはまるで蚊のようでした。彼が私を撃った時、私はまだ手を空に上げていました。私は、「警官さん、どうして私を撃ったのですか?」という感じで、彼はこう言いました。「分からない」と。

リベラ組合長は、警官は動画が捉えている全てのものを見聞きしていなかったと話した。

リベラ組合長は、「出回っている動画は、適切に表現されていない」と、ニュースメディアが動画に恣意的な字幕を付けたと主張した。彼はまた、撮影した人は他の見通しのいい場所にいて、警官よりも「ずっと近く」にいたと話した。

リベラ組合長も、同日の他の記者会見で話したゲイリー・ユージーン署長も、この警官が危機介入訓練を受けたことがあるかどうかは説明しなかった。

ノースマイアミ警察は、発砲した警官の身元の公表を拒否しているが、警官は、機動隊のSWATに所属していたことがあり、警官になって4年になると認めた。この警官は休職扱いになっている。

ユージーン署長は、フロリダ州当局が発砲事件の捜査を引き継いでいると述べた。州検事局もこの事件を調べている。

リベラ組合長は報道陣に、「疑わしきは罰せず」の姿勢で報道してほしいと要請し、またメディアが警察を批判的な目で見ることを強く非難した。リベラ組合長は、「警察が正しい時でさえも、みんな彼らを責めるのです」と、警官が直面する大変な仕事に理解を示すよう求めた。

「警官たちはロボットではありません。コンピューターでもありません。警官たちは神の創造物であり、過ちを犯すのです」と、リベラ組合長は言った。

さらにリベラ組合長は、「これはあなたたちが思っているような動かぬ証拠ではありません」と付け加えた。

命に別状はないと診断されているキンゼイさんは手錠をかけられたこと、しかもそれが発砲された後だっただけに余計に頭にきていると地元テレビ局「WSVN」に語った。

「キンゼイさんの行いは、すべて正しい。そのことははっきりさせておきましょう」と、リベラ組合長は語った。彼は発砲した警官に代わってキンゼイさんに同情の念を表明した。「警官は、その白人患者の意図がわかっていませんでした。彼は、キンゼイさんが殺される寸前だと思ったのです」

ユージーン署長と共に会見に同席したフレデリカ・ウィルソン議員(民主ーフロリダ州)は、発砲は憂慮すべきことだと述べた。

「私たちは警察を支持します。私たちは警察が大好きです…しかし今回の動画を見て、ショックを受けています」と、ウィルソン議員は述べた。ウィルソン議員は、マイノリティの若者を指導するプログラム『5,000 Role Models of Excellence』の共同設立者だ。

「私たちは若い男子、そして成人男性にこう言います。『警察に呼び止められることがあったら、動きを止めなさい。動いてはいけない』と」。ウィルソン議員は目に涙をためて言った。

ウィルソン議員はキンゼイさんについて、「私たちは彼に、他に何と言えるでしょうか?」と語った。

「キンゼイさんが撃たれずに済むには何をすればよかったのか? 私が見たものでは、彼は両手を上げて、地面に横たわり、冷静でした。それでも彼は撃たれたのです」

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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