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24時間テレビを障害者の「感動ポルノ」と指摘、NHKがパロディ裏番組生放送で真っ向勝負

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日本テレビ
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8月27~28日に放送された日本テレビ系列『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』に対抗して、NHK・Eテレでは同時刻の28日の『バリバラ~障害者情報バラエティー~』で、障害者を題材にした「感動ポルノ」が横行していないかと指摘する内容を放送した。

24時間テレビに直接の言及はなかったが、24時間テレビのシンボルになっている黄色いTシャツを出演者が着用したり、「笑いは地球を救う」をテーマに掲げたりと、わかりやすいパロディで笑いを交えながら、障害者と感動について考察した。

今年の24時間テレビでは、下半身不随の少年による富士登山、片腕の少女による遠泳などが目玉企画として放映された。さらにこうした、「障害者によるチャレンジ」に対して、番組に対しては「感動した」との多くの声が寄せられたと紹介された。

こうした「健常者を感動させ、利益を与えるために消費される障害者の描き方」に対して、2014年に亡くなったオーストラリアのコメディアンでジャーナリスト、ステラ・ヤングさんは「感動ポルノ」と呼んで批判した。

NHKのバリバラは、障害者自身も作り手として企画・制作され、2012年からレギュラー放送されているバラエティ番組。「頑張っている、大変、かわいそう」といった障害者像を壊し、本当のバリアフリーを目指すことは、かねてから同番組が掲げていたテーマだった。番組ではこれまで障害者による漫才やコントで笑いを競い合う一方で、障害を「笑いのネタ」にすることの是非を考えるなど、タブー視されてきたことにも切り込む姿勢を貫いている。

28日のバリバラでMCを務める先天性四肢欠損症の岡本真希さんは、「普通に生きているだけなので感動の材料にはされたくない」と不快感を表明。また、放送作家の鈴木おさむさんは、メディアには「障害者だけでなく、シングルマザーなど『大変な人』ががんばるというストーリーがあふれている」と指摘し、「障害者はあらゆる人が『上からみられる存在』。感動自体は悪いことではない。知らないうちに悪影響、悪い教育をしているということに気付いてほしい」と話した。

また、過去にNHKで取り上げた障害者像も検証して自己批判した。1950年代の「かわいそう」な障害者像から、1980年代には多面的な明るい障害者のイメージを伝えようとした。しかし、「かわいそう」のイメージは払拭できないばかりか、「けなげにがんばる」姿を掛け算することで「感動」が生まれるという、現在のメディアで広く使われる方程式誕生の過程を振り返った。

番組は9月2日午前0時より再放送される。

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