名古屋中1自殺「もうたえきれない。だから自殺しました」【全文】

男子生徒の自宅の机の中にあったノートに書かれた、遺書とみられる内容が報告された。

2015年11月に名古屋市の市立中学1年の男子生徒(当時12)が自殺した問題で、市教育委員会は9月2日、報告書を公開した。報告書には、男子生徒の自宅の机の中にあったノートに書かれた、遺書とみられる内容も記されていた。

ぼくは、学校や部活でいじめが多かった。特に部活が多くよく弱いなとかいろいろいわれていた

でももうたえきれない。だから自殺しました。

母さんと父さん おばあちゃん いままで育ててくれてありがとうございました

報告書は、体形をからかう悪口を言われたこと、他の生徒に弁当を取られていたこと、所属していた部活動で悪口を言われたことの3点を、いじめと認定した。それぞれについては、「一つずつを見るならば、必ずしも重大なものというわけではないかもしれない」としたが、こうした状況が続く中で男子生徒が次第に自己肯定感を低下させ、「我慢の限界に至り、自死に傾いていったものと推測される」と分析した。

男子生徒が特に苦痛に感じていたのは、部活動ではないかと報告書は指摘する。男子生徒は卓球部に所属。運動は得意ではなかったが、2015年9月に学校が実施したアンケートでは、「卓球ができる」ことが学校生活で満足・楽しい・有意義と答えていた。

しかし、男子生徒は卓球は上手ではなく、部員からは頻繁に「弱い」と言われており、部員間の試合中にも「お前弱いのに、よくそこに立ってるな」などと言われたこともあったという。

卓球部は部員は70人ほど所属する比較的多人数の部で、一部の2年生には横暴な言動があったが、それに対して顧問の指導が十分行き届いていなかった。報告書は「『弱い』と言われたことに反発して頑張る生徒もいる一方で、その言葉を深刻に受け止めて深く傷つく生徒もいるということを意識することが重要」と指摘した。

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