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保育園のネット申請2017年から 保活に苦労する母親は「メリット薄い」

投稿日: 更新:
HOKATSU
イメージ写真 | 時事通信社
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政府は2017年、認可保育所の申し込みや妊娠の届け出、児童手当の申請などがインターネットで可能になる「子育てワンストップサービス」を始める。朝日新聞デジタルなどが報じた。

マイナンバー(社会保障・税番号)制度で設置される個人のポータルサイト「マイポータル」で、保育所の申し込みができるようになるのは2017年秋の見込み。東京都大田区で保護者たちによる「保活」コミュニティを率いている渡邊麻奈美さん(27)は、「歓迎」の一方で、過酷な保活の現状が変わらない限り、「利用者側のメリットが薄い」とも指摘する。

■子育てワンストップサービス

総務省によると、マイポータルは2017年1月から開始される予定。ICチップ付きのマイナンバーカードを、自宅のパソコンなどに接続したカードリーダーに差し込んでログインし、行政サービスを利用する仕組みになっている。社会保険料の支払額や確定申告に必要な情報などが入手できるようになるという。将来的には納税や転居の手続きなどにも対応するべく検討が進められている。なお、カードリーダーは各自購入する必要がある。

今回内閣府で議論が進んでいる「子育てワンストップサービス」はそのポータルサイトの拡張事業として設けられるもの。認可保育園への申し込みに必要な申請書類の提出などが、2017年秋からネットを通じてできるようになる。これまで申請書類は、役所が配布またはネット上でアップロードしている資料に手書きで書き込み、提出していた。

内閣官房の資料では、「申請者側には、書類提出のために役所の窓口を訪れなくてもよくなり、役所側にも受け取った書類の入力作業が不要になるなどの双方のメリットがある」と説明されている。

保育所のほかにも、「子育てワンストップ」では児童手当の各種手続き書類提出、ひとり親支援のための面談のオンライン予約などもできるようになる。

■「保活」コミュニティの母親は「やっとか」でも「本当の目的はコスト削減?」

「やっとか、という思いもありますが、親の負担は軽減はされるのでオンライン化は進めばいいと思います」。

そう話すのは、大田区の保活コミュニティを率いる渡邊さん。2016年4月に、保育所不足の問題で保活に悩まされる母親たちのアンケート調査をまとめた。

アンケートでも「手続きなどのオンライン化」への要望は多く寄せられており、「歓迎ですよ、今の時代」と渡邊さん。一方で、以下のような危惧も持っているという。

「保活」は申請だけではなく、見学や指数の確認などで結局何度も役所や保育園に足を運ぶ必要があり、申請手続きはほんのわずかな一部でしかありません。そのため、利用者側のメリットが薄く、役所のコスト削減が本当の目的では?と疑ってしまいます。利用者がカードリーダーを自費で購入するなど、おかしい点も多く、もっと多くのメリットが見えないと、普及するかどうかは疑問です。

加えて、現在は自治体に任せている待機児童数のカウント方法を統一することや、抜本的な待機児童対策など、国が主導すべきことは他にもあると思います。単なるマイナンバーを普及させる手段としてだけではなく、集めた情報を利用した虐待防止や孤独な子育ての防止なども含めて、国ができる旗振りをしっかりしていってほしいと思います。

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