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包囲されたシリアの都市マダヤで、自殺を図る子供たちが急増している

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子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは9月7日、シリア内戦で政府軍に包囲された南西部の反体制派の都市マダヤで子供が自殺を図るケースが急増していると報告した。内戦が民間人、特に子供たちに与える心理的影響について世界が注意を向けるよう呼びかけている。

セーブ・ザ・チルドレンによると、この2カ月だけで少なくとも10代の6人と青年7人が自殺を図ったという。マダヤが包囲された2015年7月以前は、若者が自殺を図るケースはほとんど報告されていなかった。

セーブ・ザ・チルドレンは声明で、多くの人が精神的な問題やメンタルヘルス上の問題を抱え、また自分の住んでいる街が包囲される状況からうつ病が深刻になったり、被害妄想が悪化したりしていると述べた。

「子供たちは精神的に大きなダメージを受け、疲れ切っています」と、マダヤの学校教師は語った。「子供たちと一緒に歌を歌ったりしても、子供たちの反応が全くないのです。もうこれまでのように、普通に笑うこともできません」

「子供たちが描く絵は、自分たちが内戦で殺される絵や、戦車、包囲された町が攻撃される場面、食料不足に苦しむ場面といったものばかりです」

「現在のように、内戦が起こっている状況で気を休めることなく何年も続けて暮らすというプレッシャーは、特に子供たちにとって耐えがたいものです」と、セーブ・ザ・チルドレンのシリア代表ソニア・クーシュ氏は述べた。「包囲されたシリアには25万人以上の子供たちが暮らしており、彼らは元気に過ごしているように見えますが、日ごとにトラウマや激しいストレスの兆候が現われています」

マダヤでの医療サービス不足もこうした問題に拍車をかけている。マダヤではここ数週間で髄膜炎が急速に広がっている。髄膜炎は適切な治療をすれば完治する病気だが、マダヤでは十分な治療を受けることができないために死者が出ている。

11歳のある少年は、髄膜炎に苦しみながらも首都ダマスカスに避難できたが、現在は、少年の母親や姉妹たちも髄膜炎に感染している

ダマスカスでも日に日に髄膜炎の感染が広がり、これまでに少なくとも6件の髄膜炎のケースがWHOによって確認されている。さらに度重なる食料不足と栄養失調が原因で、シリア政府軍が1年間マダヤを包囲した間に86人が死亡している。

madaya child
マダヤの野外診療所で治療を受ける少年

マダヤの街の痩せ細った子供の写真が公開され、世界中の人がシリアのマダヤの現状に関心を寄せている。シリア政府軍は一時的に包囲を緩めて食料や救援物資を街の中に入れてはいるが、救援物資を積んだトラックが街に到着した後になっても死者の数は増加し続けている

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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Inside A Mobile Amputee Clinic In Syria
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