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9.11の被害者が「テロ支援国」サウジアラビアを提訴できる法案可決 オバマ大統領は拒否権発動へ

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september 11 2001

アメリカ下院議会は9月9日、9.11(アメリカ同時多発テロ事件)のテロ攻撃に関与したという理由で被害者家族がサウジアラビアなどの外国政府を提訴できる法案を可決した。上院では5月に可決されており、残るはオバマ大統領による署名のみとなっている。

この事態を、ホワイトハウスは望んでいなかった。

テロ支援者制裁法(JASTA)として知られるこの法案は、テロリストグループに関与した疑いのあるサウジアラビアおよびその他の国が、アメリカの裁判所で法的免除を行使することを禁じる内容だ。テロリズム支援国に指定されていない場合の法的免除を与えた1976年の外国主権免責法(FSIA)を超越する法案である。

ニューヨークの裁判所は、テロ攻撃に資金的な援助を与えた疑いがあるとして9/11の被害者がサウジアラビアを訴えた際、きまってこれを退けている。サウジアラビアはテロについて、いかなる責任もないと主張しているが、19人のハイジャック犯のうち15人がサウジ国籍だった。

オバマ政権は何カ月にもわたり、国外のアメリカ人に法的なリスクが及び、世界の裁判制度の中でアメリカの立場を脆弱にするとして法案の成立阻止に動いていた。法案が成立したらサウジアラビアが何千億ドルというアメリカ資産を売却するなど報復措置を取るという恐れを、ホワイトハウスは十分認識している。

ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は5月、「大統領がこの法案に署名するのは困難だ」と語っていた。

オバマ大統領が与党首脳に反対するのは異例のことだ。議会ではこの法案に超党派的な賛同が寄せられているほか、議会関係者によると、大統領拒否権を覆せるだけの議決数を確保できそうだという。上院の可決は全会一致、 9日に行われた下院の発声投票でも反対者は1人もいなかった。無所属のバーニー・サンダース上院議員も法案の提案者に加わった。

法案提出者のチャック・シューマー上院議員(民主党、ニューヨーク州選出)は、「9/11の被害者家族に対する正義を確保するため、下院が大きな一歩を踏み出してくれたのを嬉しく思います。正義が妨げられるような政治的配慮があるかもしれないが、サウジの9/11への関与を裁判所が認めたら、サウジには説明責任が生まれます。サウジは間違ったことをしていないのなら、何も心配する必要はないのです」と語った。

テロのあった9/11から15年年を迎える2日前に、法案は可決された。

アーネスト報道官は9日、法案の動向についてメールで「立場は何も変わっていない」と述べた。拒否権発動を示唆する内容だ。

シューマー議員とリチャード・ブルメンソール(民主党、コネチカット州選出)上院議員は9日夜、オバマ大統領に法案に署名するよう要請する書簡を送った。

書簡では、「法案が成立した場合、サウジアラビアの報復措置に懸念があると行政府が表明されたことは認識している。サウジアラビアがテロ攻撃に何ら関与していないのなら法案成立で恐れることは何もないはずだ。むしろ、裁判の過程で中立な公共の場で無実を主張できる機会を与えられる。サウジアラビアに過失がある場合には、説明責任を果たしてもらうべきだ」としている。

オバマ大統領に法案への署名を訴えているのはこの2人だけではない。9/11で夫を失ったローリー・ヴァン・アウケンさんは、事件から15年目を迎える今、法案が議会を通過したことで当時を思い返したという。

テロに対する回答を早くから求め、9/11委員会の設立につなげた「ジャージーガールズ」の1人ヴァン・アウケンさんは、「9月という事実、空気はあの時と同じ、空の色も同じ……私たち被害者はみなそう感じていると思います」と語った。

法案が通過したとき、彼女は議会傍聴席で喜びをあらわにした。しかし、オバマ大統領が拒否権を発動するかもしれないという考えがよぎり、喜びはすぐさま半減したという。

アウケンさんは、「大統領が法案に署名してくれるよう願っています。そして、私たちを攻撃したあと、無傷で逃げ切れないというメッセージを伝えてほしいと思います。大統領には正しいことをしてほしいです。私たちには裁判をする価値があるのです」と語った。

執筆:Michael McAuliff

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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