AbemaTVに桜井誠・在特会前会長の個人チャンネル開設→批判殺到→チャンネル削除

チャンネルが開設されたのは、個人がストリーミングで生放送できる「FRESH! by AbemaTV」。

テレビ朝日とサイバーエージェントが共同出資したインターネットテレビ局「AbemaTV」が、特定の民族差別をあおるヘイトスピーチで社会問題となった「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の元会長・桜井誠(本名・高田誠)氏の個人チャンネルを開設した。これにネット上で非難が殺到し、チャンネルは削除された。

チャンネルが開設されたのは、個人がストリーミングで生放送できる「FRESH! by AbemaTV」。申し込みページによると、「放送を通してより多くの人にPRしたい」個人や団体を募集しているとあるが、開設前に審査があるとも明記している。

「ベータ放送」開始前の画面キャプチャー

Twitterの公式アカウントは9月21日午後4時52分に桜井氏の放送を告知したが、直後から「#FRESHbyAbemaTV」のハッシュタグは「新大久保の朝鮮人に殺害予告してる人を出演させるのは『地上波のタブーに挑戦』とかで正当化できるもんじゃないでしょう」「上場企業が人種差別煽動番組を流すのか」(注:親会社を指すとみられる)などの批判で埋め尽くされた。

この告知ツイートは放送開始前に削除された

「ベータ放送」時の画面キャプチャー

桜井氏は21日午後8時から約2時間「ベータ放送」と称して無料で生放送を実施した。放送の中で桜井氏は、利用者が月額の定額料金を払って視聴する「月額チャンネル」を申請中だと明らかにしたほか、次回の「本放送」からは「政治問題を中心にやっていく」「次回からはやりたい放題、放送をおっぱじめます」と話していた。

公式ブログでは「本放送は26日からを予定しています」と予告していたが、9月23日午前11時現在、このアカウントは「ページがありません」と表示されている

チャンネルの削除について、桜井氏の公式Twitterやブログでは9月23日正午時点で何も言及されていない。

ハフポスト日本版はAbema TVに経緯や理由の確認を求めるメールを21日と23日に送っているが、いずれも回答はない。

在特会はかつて「朝鮮人を日本からたたき出せ」などと叫ぶ会員の言動が問題となり、「ニコニコ生放送」の公式チャンネルが2015年5月に「ニコ生」運営元のドワンゴによって閉鎖されていた。2015年12月には、法務省が「人権侵害にあたる」として、会員の過去のヘイトスピーチ動画を削除するよう要請、これにドワンゴなど複数のサイトが応じた。桜井氏は2016年3月に、在特会脱退後に自身らが立ち上げた別の団体「行動する保守運動」のニコ生アカウントを削除していた

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