資生堂CM「セクハラ」とTwitterで批判受け差し替えを検討 「インテグレート」シリーズで

「セクハラではないか」「『綺麗でなければ女性ではない』ということなのか?」というネットの意見を受けた判断という。

「セクハラでは」などの疑問の声がTwitter上などで上がっていた資生堂「インテグレート」のCMシリーズについて、資生堂は10月7日、ハフポスト日本版の取材に対して、差し替えを検討していることを明らかにした。「CMの制作意図が十分に伝わらなかったため」と理由を話している。

資生堂広報部の担当者はハフポスト日本版の取材に以下のように回答した。

--ネット上の意見についてどう考えますか

CM放映前には、視聴調査などでターゲットとなる方々(25歳前後の女性)から「非常に共感性が高い」という反応をいただいており、公開に至っていました。しかし、制作意図が十分に伝わらなかったということを真摯に受け止めて、CMの放映を順次検討しているところです。

--取りやめということですか

今の所、順次差し替えを検討している状況です。

--どんな意見を参考にしての判断ですか

「セクハラではないか」「『綺麗でなければ女性ではない』ということなのか?」という意見がネット上でありました。直接ではないですが、そうしたSNS上のご意見をもとに判断しました。

--本当に伝えたかったメッセージは

25歳は、どんな大人の女性になろうかという試行錯誤が始まる年齢だと思います。大人になることを前向きにとらえてもらい、そうした女性たちを応援するという気持ちで作りました。

--批判から撤回という流れは、自由な表現の萎縮という捉え方をされる可能性もあります

ポジティブな意見もいただいています。しかし、本当に伝えたかった意図が十分に伝わらなかったという状況がわかった以上、しっかり受け止めなければいけないと思います。

■どんなCMだったのか

当該のCMは、女優の小松菜奈さん、森星さん、夏帆さんの3人が出演する、化粧品ブランド「インテグレート」のシリーズ作品で10月1日からテレビで放映されている。先行公開として、60秒バージョンが9月17日、24日にも放映された。

25歳の女性3人組が仕事や恋で試行錯誤をしつつ、生き方やメイクを模索するというストーリー展開で商品を紹介する。

2作品目となる「『がんばってる』を顔に出さない。」篇では、仕事に打ち込み、パソコンを睨みつけながらサンドウィッチをかじるナナ(小松菜奈さん)に対して、男性上司が仕事ぶりを評価する一方で「それが顔に出ているうちはプロじゃない」と外見を指摘、友人からも同じ指摘を受けるという内容。

メイクを変えたナナは、後日その上司も振り返る「いい女」になるという内容になっている。

■資生堂への期待からの失望

「女性が活躍する会社」(日経WOMAN)の総合ランキングで3年連続1位を獲得するなど、女性の自由な生き方や自立支援、働き方改革に積極的というイメージと裏腹なCM内容だったことにも失望が集まったようだ。

関連記事

1920年代/大正ロマンのモダンガール

日本の女性のメイクは、こんなに変わった。

注目記事