イーロン・マスク、テスラモーターズを「詐欺師」と呼んだ"石炭王"に反撃

「本当の詐欺は気候科学を否定することだ」

電気自動車(EV)メーカー「テスラモーターズ」のイーロン・マスクCEOは10月10日、テスラを「詐欺師」と呼んだアメリカ最大の民間石炭会社のトップに反撃した。

マレー・エナジー社CEOで、石炭業界の大物ロバート・マレー氏は10日、経済専門ニュース局CNBCの「スクワーク・ボックス」に出演し、マスク氏は「税金から20億ドルふんだくっている。キャッシュフローでは1セントも儲かっていない」と発言した。マレー氏は以前から気候変動を否定し、アメリカ大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏は、テスラのような会社に補助金を出して環境ではなく「友人を守っている」と話した。

さらに、「アメリカで稼働している石炭工場を今すぐ全部閉鎖しても、地球の温度は変わらないだろう」と語った。

マスク氏はマレー氏の欺瞞を諭した。

本当の詐欺は気候科学を否定することだ。「補助金」に関しては、石炭のドルに対してテスラはセント単位でしかない。どちらもゼロにしたらどうだ?

マレー氏は、石炭を規制しようとしたバラク・オバマ大統領にも「頭がおかしい。環境保護者は石炭業界を壊滅させようとしている」と罵倒している。オバマ大統領は2014年6月、気候変動対策として二酸化炭素(CO2)の排出を規制し、再生可能エネルギーを推進する「クリーン・パワー・プラン」を発表した。これは石炭火力発電所からのCO2排出を2030年までに05年比で32%削減するというものだったが、2016年2月に連邦最高裁が一時的に差し止める判断を下した。

マレー・エナジー社のロバート・マレーCEO

また、マレー氏は2015年にローマ法王フランシスコを非難している。法王が気候変動問題は21世紀の最重要課題だと発言したのがきっかけだ。「地球温暖化は起きてさえいない」と、マレーはFoxニュースで語った。「法王は間違った方向に人々を導いている。彼は完全に間違っている」

マレー氏は2015年にテキサス公共政策基金が主催したイベントに出演し、発言した。この団体は「実際には、地球は19年間冷え続けている」といった検証動画を公開している。

しかし、マレー氏らの主張には根拠がない。イギリスのレディング大学の気候科学者エド・ホーキンス氏は5月、地球の温度は166年間確実に上昇しているとするGIF画像をTwitterに投稿した。

怖ろしい真実を見てみよう。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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