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クリントン氏を国務省が援護? 私用メールの機密指定を解除するようFBIに圧力

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アメリカ大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に私用のメールアドレスを使っていた問題で、アメリカ連邦捜査局(FBI)は10月17日、捜査資料を公開し、聞き取り調査の中で、クリントン氏のメール1通を機密指定を解除するよう圧力をかけ、交換条件を持ちかけていたやり取りがあったことが明らかになった。

今回公表された資料は、クリントン氏が自宅の地下室で私的サーバーを使ってメールのやり取りをしていた際に、機密情報が不正に取り扱われたかどうかをFBI自身が調査し、そのインタビューをFBI自らが要約したものだ。

FBIは7月5日、「クリントン氏らは非常に慎重に扱うべき極秘情報の取り扱いを極めて軽率に行っていた証拠がある」としながら、「本件の場合、違法とするどの告発も適切ではない」と結論を出した。10月17日に公開された資料は、その調査から出てきたものだ(25〜29ページに関連のメモがある)。

そのメモによると、ある引退した元 FBI職員が2015年5〜6月頃にパトリック・ケネディ国務次官から電話を受け、ケネディ氏は1通のEメールの「FBIによる分類に関して話をしたい」と言ってきた。そのメールは2012年9月にアメリカ領事館襲撃事件が発生したリビア東部のベンガジの情勢に関するものだった。

ケネディ氏はそのメールについてのFBIの分類方法について異なる見解を持っていた。メモによると、元FBI職員は国務省の上層部に掛け合ってFBIのイラクの在外公館の人員増強を要望していた。そこでケネディ氏は、人員増強を働きかけるので、交換条件としてメールの機密指定の解除、あるいは機密レベルの引き下げを求めたという。

もう一人のFBI職員の証言によると、前述の元FBI職員から電話でこのメールを機密扱いから外すよう頼まれたという。この職員はFBIの記録処理部に勤務しており、「見返り」の圧力はあったと思うと、調査担当者たちに証言している。

最終的にFBIはその意見を変えることなく、メールは機密扱いから変更されず、その後公表された。

共和党候補ドナルド・トランプ氏の選挙陣営はさっそく、Twitterで非難した。

腐敗が証明された。国務省がメールの機密指定解除の「交換条件」を提示したと、FBIが認めた。

しかし、この機密指定解除の圧力には、2つの問題がある。

まず、この報道が出る前に、すでにFBIは「そのような取り決めはなかった」という声明を発表している。さらに、問題のメールはすでに公表されたものであり、2015年に国務省のオンライン上に掲載されている。

国務省のマーク・トナー報道官は、FBIの一職員が機に乗じて無関係の要望を口にしたことから、何らかの裏取引があったのではという疑惑が出たことに対して遺憾の意を表明した。

「このやり取りが報復だとか裏取引だなどと言われるのは、失礼な話だ」と、トナー報道官は定期会見で述べた。

しかし、ケネディ国務次官が機密扱いを解除させようとしていたことは間違いない。資料が公表された直後、ジョン・ケリー国務長官に対してケネディ国務次官解任の声が上がった。

「ケネディ国務次官はクリントン国務長官のメールの調査に不適切な影響を及ぼしたと考える」と、共和党下院のジェイソン・シャフェツ議員とデヴィン・ニューン議員は述べている。

「解任を訴えるのは彼らの権利だ。しかし、ケネディ氏が解任されることはない」と、トナー報道官は応えた。

FBIはすでに、すべての資料が公開されるに先立ち、職員たちの聴取メモについて声明を発表している。

声明によると、「国務省の上級幹部がFBIにそのメールの分類の見直しを要求し、それが実際に機密情報であったのか、あるいは異なる情報公開法の例外のもとに保護されるものであったのかを判断させようとした」という。

「引退したFBIの職員は、その後のクリントン氏のメール調査には関与しなかったが、彼は国務省の上官に、その件を調べてみると答えた。以前、その国務省の上官に在外公館の人員増強の話をしようとしてうまくいかったため、この職員はケネディ氏との会話に乗じて、保留となっていたFBIの人員増強の希望について掛け合ってもらえるかを尋ねた」

FBIは最終的に、メールの機密レベルに関してケネディ氏の要請よりも自分たちの判断を優先した。

「メールの機密レベルは変更されることはなかった。現在も機密情報扱いとなっている」と、FBIは声明で述べている。「取引は絶対になかったが、こうした告発があった以上、適切な職員に、再度調査させる」

トナー報道官は17日、クリントン氏のメール疑惑に関する一連の調査は「もう終了している」と述べた。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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