【ニュージーランド大地震】幹線道路が土砂崩れで寸断、堤防も決壊 M6規模の余震相次ぐ

震源地近くの街カイコウラを流れるクロレンス川が決壊したとして、災害当局は住民に対し高台に避難するよう呼びかけた。

ニュージーランドの南島で11月14日未明(日本時間13日夜)に発生したマグニチュード7.8の地震に関連して、震源近くの街カイコウラ周辺ではマグニチュード6以上の余震が数回にわたって発生。土砂崩れで幹線道路が寸断されるなどの被害に見舞われている。カイコウラは、クライストチャーチから北へ181キロ離れた街。

カイコウラ近郊の道路

カイコウラ近郊の道路

カイコウラ近郊のコンウェイ川。土砂が溜まった影響でダムが形成された

また、現地紙ニュージーランド・ヘラルドは、カイコウラを流れるクラレンス川の堤防が決壊し、水が氾濫したと報じた。

南島の北東部・マールボロ地方の災害当局は、下流に大量の水が流れ込む危険があるとして、高台に避難するよう住民に呼びかけている。

ニュージーランドの気象サイトウェザーウォッチによると、カイコウラでは14日の地震発生からおよそ2時間後、高さ2.5メートルの津波が到達したという。

ニュージーランド・ヘラルドによると、一連の地震で南島のいくつかの街では地滑りによる道路の寸断や鉄道路線が埋没するなどで孤立している箇所もあり、当局はヘリコプターや救助隊を出動させ、救援活動をおこなうとともに被害状況を確認している。

BBCによると、首都ウェリントンなどでは、建物などの安全性が確認できるまで、休校する学校や休業する企業が出ている。また、フェリーや鉄道などの交通機関も運行を停止している。

現地メディアのStuffニュースは「ウェリントンのセントラル・ビジネス・ディストリクトの建物60棟が損壊し、うち10棟は甚大な被害を受けた」と伝えている。

一連の地震で、これまでに少なくとも2人の死亡が確認されている。ニュージーランドのジョン・キー首相は地震を受けて、アルゼンチンへの公式訪問を中止。キー首相は犠牲者に哀悼の意を表するとともに、「今後も被害が拡大する恐れがある」としている

▼現地の様子は(画像集)▼

New Zealand Earthquake

ニュージーランドでM7.8(2016年11月14日)


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【UPDATE】11/15 16:25

「高速道」という表記を、「幹線道路」に修正しました。

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