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ネオナチ組織「ナショナル・アクション」、イギリスで初の非合法化

2016年12月14日 02時55分 JST | 更新 2016年12月14日 02時55分 JST

イギリスのアンバー・ラッド内相は12月12日、イギリスのネオナチ組織「ナショナル・アクション」を極右組織としては初めて反テロ法にもとづき非合法化し、禁止団体に指定した。

EU残留派だったジョー・コックス下院議員が殺害された事件を称賛したネオナチ団体の非合法化が決定した。

今回の非合法化でナショナル・アクションはテロリスト集団とみなされ、所属するだけで最長禁錮10年の実刑判決を受ける可能性がある。

ナショナル・アクションへの支援や支持集会の開催、さらに支持していると疑いを招くような衣服の着用や出版物の持ち歩くことなども同様に犯罪行為となる。

ラッド内相はナショナル・アクションを「人種差別主義、反ユダヤ主義で、ホモフォビア(同性愛嫌悪)だ」と説明している。

ラッド内相は11月、極右団体「ブリテン・ファースト」に対しても同様の措置を取るよう求められている。

ナショナル・アクションのスローガンは「裏切り者に死を、イギリスに自由を」。このフレーズは、コックス議員を殺害した極右信奉者のトーマス・メア被告が、法廷で自身の名前を名乗るよう言われたときに、この言葉を発している。メイア被告はナショナル・アクションには

この団体は自らを「急進的」ではあるが「過激派」ではないと主張しているが、「白人のイギリス」を目指していると宣言しており、Twitterアカウントではナチスのイデオロギーや、ユダヤ人の「毒殺」を支持している。

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ナショナル・アクションの投稿。「2016年のミス・ヒトラー」と書かれている。

11月にはナショナル・アクションの名前を掲げ、「白人以外お断り」を呼びかける複数のポスターがニューベリーで見つかった

ナショナル・アクションの活動理念をまとめた声明文は、以下のように締めくくられている。

我々が異議を唱えるのは政府、新たな支配階級、グローバル資本主義、そして我々以外の裏切り者の白色人種だ。我々はマイノリティーに対する憎悪を煽ったり、暴力を奨励するつもりはないし、この考えを貫いてきた。我々が主張するのは、イギリス人が母国を取り戻し、血統を浄化し、力を取り戻す権利だけだ。

我々が強く信じている目標を達成するには、社会的、文化的、政治的活動を通して我々の地域社会を構築するといった現実的な方法を活用すると、はっきりと述べてきた。

我々との関係が折に触れて複雑化しても、国家権力はナショナル・アクションに対していかなる非合法化の措置も取ってこなかった。また我々は、ある種の集団を組織していると反ファシズム主義団体から執拗な無実の追及を受けているが、国家権力にとっては大した問題ではないようだ。平和を理想としているが、過去は暴力的だ。

ナショナル・アクション幹部のジャック・レンショー容疑者は、ユダヤ人を撲滅されるべき「寄生虫」と呼び、現在取り調べを受けている

ブラックプールのデモで撮影されたジャック・レンショー容疑者(中央)。人種的増悪を煽ったとして現在取り調べを受けている。

3月に行われたブラックプールでのデモでは、レンショー容疑者は自らを「ナチス」と呼び、ナショナル・アクションの敵は処刑すると語った。さらに支持者に対してイギリスは「ユダヤ人問題」を抱えており、白色人種は「優れた人種」だと語った。レンショー容疑者の発言は、同団体が撮影した動画に収められており、YouTubeに投稿されている。

レンショー容疑者は、第二次世界大戦中にイギリスが「誤った陣営」を支持し、「ヨーロッパからユダヤ人を撲滅させようとした」ナチスと戦っていたと述べた。

レンショー容疑者は支援者に続けてこう語った。「我々は本当の敵に焦点を絞っていく必要がある。本当の敵とは、ユダヤ人だ」

ナショナル・アクションの副代表アレックス・デイビスは2016年初め、見た目だけでは白人かどうかはわからないことを認め、笑いものになり、その場から立ち去る羽目になった

So here is hard line nazi group National Action's deputy leader Alex Davies in Bath at the weekend handing out leaflets demanding a white Britain. He then meets a mixed race young woman and admits he cannot tell what colour she is. She (and her Mum) then make him look like a bit of a wally. He then leaves.

Posted by HOPE not hate on Monday, 9 May 2016

アレックス・デイビスは、バースの中心地で4人の仲間と屋外演説をしている最中、恥ずかしいやりとりを動画に収められてしまった。

デイビスは、ある女性とその娘から批判を受け、少女が「追い出される」べきなのかと問いただされた。

少女が実は「ハーフ」だと明かされると、デイビスは「彼女がイギリスから追い出されるべきなのかはわからない」と認め、さらに「自分には白人に見える」としか反応できなかった。

少女の母親が、娘の人種が何かはっきりわかっていると伝えられると、デイビスは「そう言ったって、俺と議論するために言ってるだけじゃないか」と言い張るしかなかった。

仲間と一緒にその場を立ち去ろうとしたデイビスは、母親からこう告げられた。「逃げたらいいでしょ。もっと役に立つことに頭を使いなさいよ。さあ、どっかへ行きなさい」

ナショナル・アクション創設者の1人は2014年、ハフィントンポストUK版の取材に同団体の目的は「人々を苛立たせることが狙いだ」と答えた。

ハフィントンポストUK版より翻訳・加筆しました。

▼画像集が開きます

コックス議員殺害事件(2016年6月16日)

(スライドショーが見られない方はこちらへ)

EU残留派のジョー・コックス議員殺害、白人至上主義の被告に終身刑

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