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マイケル・ムーア「トランプのせいで俺たちは殺される」

2016年12月15日 21時13分 JST | 更新 2016年12月17日 18時34分 JST

ムーア、お願いだ。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』などのドキュメンタリー映画を手がけたマイケル・ムーア監督は、「もし、次期大統領ドナルド・トランプが毎日行われる国家安全保障戦略のブリーフィングに出席するのを断るなら、アメリカは深刻な問題を抱えることになる」と語る。

ムーア監督はトランプ氏を厳しく攻撃するコラムを12月13日Facebookに掲載した。「ドナルド・トランプのせいで俺たちは殺される」というタイトルで、トランプ氏とジョージ・W・ブッシュ元大統領を比較した長文コラムだ。

ムーア監督からすれば、定期的な国家安全保障戦略のブリーフィングは、国が直面する脅威に対峙し、国家を運営するのに極めて重要な要素だ。トランプ氏が「時間がない」と言ってブリーフィングに出ないのと同じように、ブッシュ元大統領もブリーフィングの報告書を無視していた。無視した報告書の中には、「オサマ・ビンラディンがアメリカ本土をテロ攻撃する計画」というものもあった。

【参考記事】マイケル・ムーア監督「トランプ次期大統領、お願いだから安全保障の説明を聞いてくれ」

政治の動きに絶えず鋭い目を向けているムーア監督は、歴史は繰り返すと私たちに警告した。

彼のコラム全文はこちら。

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ドナルド・トランプのせいで俺たちは殺される

ドナルド・トランプが毎日の国家安全保障戦略ブリーフィングに今まで「2、3回」しか参加していないと認めてから1週間が経った。12月19日に選挙人団の会合が行われ、大統領を選出するのに十分な選挙人団の票を確保するまで、36回ブリーフィングが行われる。

ほとんどの人にとって、国のリーダーの一番の仕事といえば国民の安全を守ることだろう。大統領にとって最も重要な毎日のミーティングは、国家に対する潜在的脅威をその日に知ることだ。情報機関のトップが今日誰が私たちを殺そうとしているかを20分間座って聞くのが、トランプは「面倒臭い」と思っているなんてありえない。

この1年、もう何度もこのバカな男に驚かされてきたので、もちろん、もう誰も驚かないし、気にしていないようだ。奴は朝5時に起きて、怒りまくってガキみたいなツイートをする。『サタデー・ナイト・ライブ』で自分がどのように演じられていたかについて「面白くない!見るに堪えない!」とか言ったり、インディアナ州の労働組合のリーダーをけなしたりする。しかし、奴は国家の安全保障に対する脅威に関して耳を傾ける時間はない。

アメリカ人たちよ、次のテロ攻撃が起こった時、(それは起こるとみんなわかっているが)、悲劇の後、防ぐことができたかもしれない死と破壊の真っただ中、トランプはすぐさま自分以外の全員を責めるだろう。彼は憲法上の権利を一時停止し、自分が脅威と思う人間を一斉検挙する。そして戦争を宣言し、共和党議員の支持を得るだろう。 

奴が増大する脅威に目を向けてなくて、毎日のブリーフィングを欠席して、ゴルフをしていたり、セレブリティに会ったり、CNNの偏向ぶりを朝の3時までツイートしていたことなんてみんな忘れちまうだろう。奴はブリーフィングは必要ないといった。「私は頭がいいから言われなくても分かってるさ。これから8年間、同じようなことを、同じような言葉で聞かされる必要はない」。これは奴が12月11日放送のFOXニュースのインタビューでブリーフィングに出席しない理由を尋ねられた時の回答だ。来年、死者を埋葬する時、この日付と奴の自信過剰ぶりを忘れないでほしい。

奴のような大統領は以前にもいた。そいつも得票数では負けていて、多くのアメリカ人はそいつを大統領に望んでいなかった。しかし、そいつの弟で知事をやっていた男(訳注/ジェブ・ブッシュ)、そして元CIA長官で、そいつの父親(訳注/パパ・ブッシュ)が最高裁に任命した人たちが騒動を終わらせ、そいつは最高司令官になったんだ。2001年8月6日、そいつはテキサスにある自分の牧場で1カ月の休暇中だった。その朝、大統領法律顧問がそいつの日課である国家安全保障戦略のブリーフィングを手渡した。そいつはそれをちらっと見たあと、脇に置いて、1日中魚釣りに出かけて行った。下にある写真は、『華氏911』で俺が世界に紹介したその瞬間の写真だ。国家安全保障戦略のブリーフィングの見出しは「ビン・ラディンがアメリカ本土を攻撃すると決断」というものだった。最初のページには、ビン・ラディンがどうやってそれを行うかが書かれていた。飛行機を使ってやると書いてあったんだ。ジョージ・W・ブッシュはその後4週間牧場から離れず、5週目の9月11日、ビン・ラディンはアメリカを飛行機で攻撃した。

大統領が運転中に居眠りするような真似をするなんてあり得ない。しかし、信じられないが、次期大統領は運転席に座ることも拒否している。この完全なる職務怠慢、俺たちを守るために働く人々を日々鼻であしらう行為、最高司令官のまさに職務離脱、そして誇らしげに自分は変わらないと宣言する。これじゃあ多くの罪のない人が殺されるのは間違いないだろ。

トランプ、あなたに伝えたいことがある。次のテロ攻撃が起こったら、職務怠慢でアメリカ国民に非難されるのは「あなた」だ。注意を払い、国を守るのは「あなた」の仕事だ。しかし、あんたはツイートしたりプーチンを擁護したり、閣僚を指名して行政府を解体することで忙しくしすぎている。毎日の国家安全保障戦略ブリーフィングに参加する時間すらない。現代版のドイツ国会議事堂放火事件を言い訳にして、市民の自由と民主主義を撲滅させるのを俺たちが黙って見てるとでも思っているのか。

アメリカ人を殺す計画が進行中なのに、奴はかつらをかぶったアレック・ボールドウィン(訳注/『サタデー・ナイト・ライブ』でトランプ氏のモノマネをしている俳優)をアメリカに対する脅威とみなして時間を無駄にしていたことを、俺たちは忘れないだろう。

Donald Trump Is Gonna Get Us Killed

by Michael Moore

A week has gone by since Donald Trump admitted he's only been to ...

Posted by Michael Moore on Tuesday, 13 December 2016

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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トランプ・タワーに集まる人々

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マイケル・ムーア監督が、なぜ再び表舞台で脚光を浴びているのか?

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