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退陣直前でもやらねばならぬことがある。オバマ大統領がロシアに逆襲、外交官35人を国外追放

2016年12月29日 23時24分 JST
Alexei Druzhinin via Getty Images
HANGZHOU, CHINA SEPTEMBER 5, 2016: Russia's President Vladimir Putin (L) and US President Barack Obama meet on the sidelines of the G20 summit. Alexei Druzhinin/Russian Presidential Press and Information Office/TASS (Photo by Alexei Druzhinin\TASS via Getty Images)

アメリカのバラク・オバマ大統領は12月29日、大統領選にサイバー攻撃を仕掛けたとしてアメリカ在住のロシア外交官35人を国外退去処分にし、ロシア政府が所有する関連施設を閉鎖する情報制裁措置を発表した。

大統領は声明の中で「すべてのアメリカ国民はロシアの行動に警戒すべきだ」と述べた

今回の制裁措置でメリーランド州とニューヨーク州にあるロシアの情報機関2つが閉鎖され、ロシア企業3社とロシア軍参謀本部情報総局(GRU)、ロシア連邦保安局(FSB)の情報当局幹部4人が制裁対象となり、アメリカの企業や個人との接触が禁じられる。さらにオバマ大統領はワシントンやサンフランシスコに駐在する外交官などロシアの当局者35人に国外退去を命じた。

【参考記事】「トランプ氏当選のためロシアがサイバー攻撃」CIAが報告 オバマ大統領、退任までに調査を指示

ドナルド・トランプ次期大統領は、ロシアが民主党の対立候補だったヒラリー・クリントン元国務長官に打撃を与える資料を流出させたとアメリカ中央情報局(CIA)が結論付けたことに疑念を抱いている。28日、トランプ氏は「次に進む」時が来たと述べ、クリントン氏を標的にしたのが誰なのかを特定するのは不可能だと繰り返した。

しかしオバマ大統領は、ロシアの関与を証明したいようだ。オバマ政権は、トランプ氏が大統領に就任してこうした調査を中止する前に証拠を示す諜報報告文書を議会に提出したい考えだ。

国土安全保障省とFBIは29日、13ページにわたる共同報告書を発表し、ロシアの行動について政府機関が把握している情報の詳細をいくつか公表した。 ニューヨークタイムズによると、さらに当局は近いうちに、関連する公開情報を発表する可能性がある。

アメリカのネットメディア「ザ・インターセプト」は29日午前、国家安全保障局(NSA)が過去にロシアのハッキングの追跡に成功したと報じた。その調査結果は、情報機関がロシアの干渉を証明する根拠となるかもしれない。

オバマ大統領は29日、「このようなデータの盗難や流出行為を命じられるのは、ロシア政府の最高幹部しかいない。さらにアメリカの外交官たちは、この1年、ロシアの連邦保安局や警察から許容できないレベルの干渉を受けている。そうした行動が今回のような結果に繋がった」と述べた。

オバマ大統領が出した制裁は、サイバー攻撃に関与したとみられるロシアの情報機関に対するもので、トランプ次期大統領にとって厄介な問題となる。大統領に就任すれば、制裁を解除するのは政治的に難しくなるかもしれない。なぜなら共和党の議員を含む多くの国会議員が、ロシア政府に対して強硬な姿勢を取っているからだ。

共和党のポール・ライアン下院議長は、オバマ大統領の発表後、すぐに制裁措置を評価する声明を出した。「ロシアはアメリカの利益を共有していない。実際、ロシアは一貫してアメリカを弱体化させようとしていて、世界中に不安定で危険な状態を作り出している」と、ライアン氏は述べたが、 オバマ大統領のこれまでのロシア政府への対応については批判した。

(内容を随時更新します)

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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